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被災地はがれきで埋もれているのか

~本当のことは 目に見えない~

春の陽気に誘われて GWがスタートした29日に、孫と娘夫婦と息子たち2人と 
家族がみな揃って 昼に我が家のデッキで シーズン初の炭焼きをした。

楽しい時間だったが、夕方からは 今まで休まずに参加していた町会の総会を欠席して、
今、私が最も危惧している がれきについての講演会
「池田こみちさん講演会・ほんとうに大丈夫?がれき受け入れ」に 出かけた。

多少遅れて参加した私だが、会場は満席で この問題についての関心の深さを強く感じた。
しかし池田さんの話を 聞けば聞くほど やり場のない怒りがこみ上げて、
胸の鼓動が高鳴り、平静ではいられなくなった。

池田さんは 論理的な説明の仕方が いかにも科学者らしかった。
どんな反論も寄せつけない 事実に基づいた「根拠」を示して 講演は進んだ。


私の心を強くとらえたのは、平成23年度の環境省広報費が9億円に上るという話。
今年3月6日には がれきの広域処理を呼び掛ける広告が 日本を代表する全国紙に掲載された。

うず高いがれきの山を 大きく写した写真に かぶさる言葉・・・私には見覚えのある広告だった。
「復興を進めるために、乗り越えなければならない『壁』がある。」
そして、被災地のがれきを 広域で処理することについての各政党の賛否が載っている。

この朝日、読売新聞の全面見開きカラー広告と3月29日の中日新聞のモノクロの
全面広告を掲載した費用は なんと2億円。

その他にがれきの広域処理の普及と啓発活動のために 昨年度は7億円の広報費をかけている。
計9億円の費用はもちろん、すべてが 私たち国民の税金である。
(ある人いわく「がれきの広域処理は原発推進と同じ」)

何かと対立する朝日と読売ですら「広域処理の流れが加速することを期待したい」
「お互いさまの精神で広く受け入れよう」と感情論で一致している。

環境省は 福島県内の災害廃棄物の処理の安全評価を行うために
「災害廃棄物安全評価安全評価検討会」を設置したが、この会議はなぜか「非公開」で
議事録の公開は 全く無し。
これでは御用学者による秘密会議と思われても 仕方がないだろう。

こういうやり方をするのでは がれきの広域処理が どういう点で妥当なのか、
不合理なのかを判断する基本的な「場」さえ 成立していないということだ。
環境省のHPでは がれきの広域処理こそが必要と 訴えているが、その理由が 
そもそもおかしい。

それは 阪神大震災の時のがれきの処理が3年で ほぼ終わったらしいが、
東北大震災のがれき処理も それに合わせて なぜか3年?と政府は決めている。
もし がれきの処理に4年かかりそうだとなると、それは「遅れている」となるわけだ。

そもそも被災地では がれきの処理など 問題にしてはいない。
被災地の意向は どうなのか?
雇用の確保=78.8%、原発事故収束、被害補償、除染=64.0%
住宅の確保=60.9% こころのケア=69.2%
このようなことが被災地の住民の関心事なのだ。

さらに地元でのがれき利用(堤防等へ)は、国が認めない。
そして地元での焼却炉建設も 許可されないのが事実だという。


講演者の池田こみちさんは・・・
東大理学部、東大医科学研究所などを経て 1986年に環境専門シンクタンク
「環境総合研究所」設立に参加。副社長などを経て4月から顧問に。
各地の環境審議会委員などを多数歴任。

震災がれきの広域処理の問題点を指摘し、積極的に発言を行っている。
NPO活動/市民参加による全国松葉ダイオキシン調査実行事務局長。
著書に「新台所からの地球汚染」「みんなの松葉ダイオキシン」など。



池田さんによると、環境省がいかに巨額をかけて広報活動でアピールしても、
がれきの広域処理は 不必要だという。
=ほとんどの県で 確実にがれきの処理は順調に進んでいる。
復興の邪魔ではない。

だいたい復興の具体的な計画さえ(町の移転や整備、建築物の予定など)具体的でないのに、
がれきが 邪魔になるわけがない。
そこに何かを作るという計画があるのなら そういうこともあり得るが。

県外に移動する経費を考えれば 県内に施設を作って処理を進めるやり方が 
最も合理的だ。そこでは雇用が生まれるし、リサイクルにも知恵と工夫が生まれるだろう。

妥当性もない=経済的には 利権がらみ?なのかと疑わざるを得ない。
廃棄業者や運送業界が 巨額の利益を得るだろう。

放射性物質は燃焼すると30倍の濃度になる。燃焼した飛灰の放射性物質は
水に溶けやすくなり 危険度は増す。(ドイツでの焼却灰の処理は 核廃棄物並みに管理)
焼却による その他の重金属汚染の可能性も大。

正当性もない=合意形成の手続きなし。非公開、被災地の首長や住民の声は全く反映されていない。
代替案の検討もない。全国にがれきを拡散して 整備が不備なゴミ焼却炉で燃焼した結果、
有毒物質(放射能だけではない。がれきには石油製品や多くの化学物質が含まれている)が、
飛散、拡散したら いったいどうなるのか。
全国各地で 焼却処理施設の付近住民の健康を 誰が保証できるのか。



さまざまな理由で がれきの広域処理がいかに馬鹿げたものなのか、私にははっきりと認識できた。
遠くに運び処理する、どんな理由も そこにはなかった。

巨額の広告費を使って このことを意図的に進める国が目指すものは いったいなんだろうか。
私は怒りながらも 今 このように書くことが 残念で悲しくてたまらない。

日本という国は 命や安全や健康や自由や民主主義や人権とは ほど遠い国だということだ。
戦争を始めた時も、終わった時も 国民の命や安全は ほとんど無視された。
原発を推進したときも同じ。そして今、福島原発事故で未曾有の世界的災害を体験した
今でさえ 同じ変わらぬ原理で この国は 動いている。

それは 産官学そろった「原子力ムラ」と呼ばれるものと同じ黒い力が 
がれき問題の底流には うごめいているということではないか・・・
そう思わずにいられない。

実態がよくわからないものに、私たちは常に支配されてしまうのだろうか。
為政者が なにかを強く推進するときには 私たちは 疑わなくてはならない。
悲しいけれど これが日本という国の「原型」なのだろう。

そして残念ながら マスメディアは 本質的な批判は 決してしない。
もしかしたら 報道の自由というものが ないのかもしれない。
原発建設を国是として どのマスメディアも 建設に反対しなかった国なのだ、日本は。
そして どんな企業活動も 営利が目的だ。
 
私たち国民は マスメディアを そのまま信じてはならない。
違う方向から 別の景色を見ようと 自ら努力しなくてはならない。
すべてが上意下達で進む国で いいのか?

本を読もう、使える人はネットを利用しよう。
日本で唯一 がれきの広域処理の問題点を取材し、掲載しているのは
「東京新聞」だという。
この新聞に注目し この新聞を読もう。

そして、池田こみちさん、これからもひとりでも多くの人に 
このことを知らせ、広めてください!

そして それを聞いた私たちひとりひとりは微力ながらも さくさんの隣人に必ず伝えます。

本当のことは 目に見えない・・・

しかし 決して 諦めない。

聞いたこと、知ったことを言葉で伝えることはできる、私にも。

 
by yuko8739 | 2012-04-30 23:25 | 社会 | Trackback | Comments(0)

自然観察会

28日に ある自然の会主催で 2月にNPO法人を取得した 記念の自然観察会があった。
かって明治11年に、この地を訪れたイギリスの女性探検家・イザベラ・バードが
「有珠は美と平和の夢の国である。・・・
私が日本で見たなかで最も美しい絵のような風景であった」と絶賛した場所を終日歩いた。


春の静かな海へと続く 箱庭のような小さな入り江や岬、島々や岩礁や砂浜が
織りなす複雑な地形は 昔から松島に似ているといわれている。
それはすべて 有珠山の噴火がもたらした風景。
歴史を刻む善光寺周辺の自然公園のなかを 野花を愛でながら歩くのは、
この季節ならではの 最高の喜びだった。

風もなく快晴の天気に恵まれて、集合時間に集まった参加者を前にして、
会の代表Kさんが挨拶したあとで ポロノット岬まで 入り江沿いを歩いた。
穏やかな湧き水が出ている入り江の奥には カモメやカルガモなどの海鳥が
日差しのなかで遊んでいる。
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歩きながら その入り江の変遷や地形などを解説してくれたのは この地で生まれ
幼いころからここで遊んだ学芸員のFさん。
専門は海の生物や貝類だが 地形や歴史にも詳しくこの地域の学芸員をしている。

その他にも この会には その道の専門家が 見事に集まっている。
野草は代表のKさん。野鳥は野鳥の会のSさん。樹木医のOさん。
有珠山火山マイスターのAさん、とそれぞれが専門の深い知識で 森羅万象を解説してくれる。

春の野花と出会いながら、興味深い話に 知的好奇心が満たされる。
専門の方々の こういうお話しが聞けることは、最高に楽しい。
知っているつもりのことでも 更に深い考察が可能になる絶好の機会だ。

ポロノット岬は 漁協の作業場のそばが入り口で、漁業関係の道具やホースなども
無造作に置かれていて、一見すると自然公園とは思えないのだが、
入ってみると すぐ野草の楽園が広がっている。


すぐに目に入ったのは 黄色いキバナノアマナの群生だった。
続いて白いキクザキイチゲやアズマイチゲも群生し、早春の青空の色と私が感じる
水色のエゾエンゴサク、うつむく春の妖精 カタクリ、美しい色のコジマエンレイソウもここには多い。
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港を出ていく漁船。
展望台に上がり、はるか噴火湾を見渡せば 向かいに白い頂の駒ヶ岳もくっきりと。
アイヌの人たちは 岬の岩礁ひとつひとつにも 名前をつけていたそうだ。
その数々ある岩礁の名前を 正確に記憶しているFさんに みな驚く。

見晴らし台の上からアオサギを見つけたのは 野鳥の専門家Sさん。
浅い春色の穏やかな海を見ていると 心の波も いつしか凪いでいくようだ。
全てを奪うのも自然なら すべてを与えるのも自然だ・・・
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自然の好きな同志同輩たちは 笑顔を輝かせて 岬を巡る一周の散策路を
五感のすべてで満喫。

集合場所の地域集会所の一室で持参した昼のお弁当などをおいしく食べて、
午後の観察会のために 国道沿いの広い駐車場に駐車して、類まれな奇岩や巨石の景観と、
原始の森で知られている 有珠善光寺自然公園内を散策した。
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噴火や地理に詳しいAさんが この園内の巨石は 噴火による溶岩の
岩屑(がんせつ)なだれで 生成されたということを解説した。
火山の噴火というものは なんと莫大なエネルギーだろう!

さまざまや野鳥、ゴジュウカラやウグイスの声が 林のなかに響き 
自然が創りだした巨石の石庭は 噴火のすさまじさを感じさせながらも、
時の流れで苔むした今は、周辺に咲く野草の風情がよく似合う。
カタクリ、エゾエンゴサク、ソロバナエンレイソウ、ヒナスミレ、キバナノアマナは
まるで 黄色い絨毯のよう。
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Kさんが保護のために 事前に何枚も看板を作って 立ててくださったようだ。
行政にも 公園整備や野草の見所の看板作りなどを訴えているが なかなか進展しない。
カタクリの群生する丘には 踏みつぶされてしまわないように せめて歩道を整備してほしい。

ここの周辺も 秋に笹刈りをすれば 爆発的にカタクリは増える。
もしかしたら人気スポットになるかもしれないのに、もったいない・・・

ぐるりと歩き 野花や野鳥を楽しみ、巨木に感動し、興味深い解説にうなずき、
丸1日歩き通して万歩計は1万歩近くなった。かなりアップダウンもあって疲れたが 
魂が満たされて すばらしい観察会だった。



この会のNPO法人取得に敬意を表して 私は賛助会員となり 帰りに少し寄付もさせていただいた。
また、理事の皆さんの自然のお話を聞ける機会を 楽しみに待っている。



春の妖精たち、今年も また会えたね・・・
by yuko8739 | 2012-04-29 00:20 | 自然・季節 | Trackback | Comments(0)

料理講習会

私の所属するDV被害者支援団体は 当事者の自立支援のために、各種の講座を開いているが、
今春4月から「友の会」の協力で「料理講座」も 始めることになった。

初回の22日は ボランティアスタッフ数名と若い当事者数名が参加して 
各種講習会が行われているハウスで、友の会の料理指導で「鮭の炊き込み寿司」
「五色野菜」「お吸い物」の3品のメニューを作った。

友の会から4名の講師の皆さんが来てくれて、さっそく「鮭の炊き込み寿司」の下ごしらえ。
驚いたのは ご飯を炊くときに 炊飯器のなかに合わせ酢を入れ、ご飯の上に 
サケの切り身も入れて 炊いてしまうそのやり方。
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私はご飯を炊いて 炊き上がったら 寿司酢を合わせ そこに焼いた鮭の身を
ほぐして加えるのだが 作り方が全く違う。

炊きあがったご飯の上の鮭は 蒸したような状態で身も柔らかく ほぐしやすく、
焼いていないので コゲなどもつかない。

すでに寿司飯になっている そのご飯に鮭を混ぜて 大量の白ごまを混ぜ、海苔やシソの葉、
錦糸卵を乗せて すぐひと品完成。
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次は 野菜の甘みを生かしたシンプルな一皿の「五色野菜」
ボールにゴマ油と塩を混ぜておき、さっとゆでた野菜を固いものからゆでて、
ボールに入れて和えていく。固めにゆでるので甘い。
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ごま油と塩だけの味付けが 野菜自体の甘みを 際立たせる。
う~~~ん、シンプル&おいしい。
派手なドレッシングより こういうのがいいな・・・
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野菜はカブ、ニンジン、ブロッコリー、しめじ、セロリなど。
どんな野菜でも そのときに あるものでいいそうだ。
カボチャやゴボウもおいしいかも。もちろんトマトやキュウリもいい、ただし生で。

あとはお吸い物と デザートの「プリンケーキ」これは手製のものを 持参してくださった。
今日のメニューのひとり分の経費は デザートも含めて なんと328円!
手をかけることと 手間を省くことを両立しながらも なんと豊かな食卓だろう・・・ 
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どれもおいしくできて 受講した当事者の皆さんも にこにこと楽しそうだった。
主婦歴が長い私でも 驚いたのは 節水に徹したお米の研ぎ方、さすが友の会!

それと 炊飯器のお米を炊く前に 味をつけて 鮭も乗せて 時短でできる
鮭の炊き込み寿司を覚えたのはラッキーだった、娘にも教えようっと。
また、プリンケーキは プリン好きにはたまらないおいしさだった。
(帰宅してから すぐに作り方をnetでget、ぜひマゴちゃんに作ってやろう) 

料理はいいなあ・・・
誰かのアイディアをもらい 自分の思いつきを交換する。
そうやって「我が家の料理」は 進化する。
みんなで おいしい、きれい、とにこにこして食べ合うのは 最高に幸せな時間。

こういう喜びは 人生で最高のもの。

機会があれば どんどん料理講習会に 参加したい私です。
by yuko8739 | 2012-04-24 00:31 | おいしいもの | Trackback | Comments(0)

さようなら、Mさん

映画の会ができる前から わが町で自主上映のときには 彼女が司会をした。
T市の市民映画館の設立の主要メンバーだった彼女は この町に転勤になっても 
自主上映のスタッフとして 活動していた。

落ち着いた語り口で 笑顔もすてきな華やかな雰囲気の彼女は 
まさに映画の世界に導くミューズ(女神)のようで。

彼女の司会で 私が見た自主上映は黒木監督の名画「父と暮せば」と、
是枝裕和監督作品で、カンヌで最年少受賞 柳楽 優弥主演の「誰も知らない」・・・

その後、黒木監督の映画「TOMORROW 明日」の自主上映の実行委員が中心となって 
映画の会が結成された。私は ただ映画が好きだということでメンバーになり、
当然Mさんもメンバーに。

見た目の華やかな 都会的な雰囲気とは違って 飾らないおっとりした優しい気質のMさん。
うっかりさんで感激屋で、よく笑う楽しい人でもあった。

2005年 わが町での自主上映がご縁で 黒木監督から 最新作「紙屋悦子の青春」の
撮影見学のお誘いを受けた彼女は
・・・「誰か いっしょに 東京に行きませんか?映画の撮影見学しましょ!」
「行きま~す」と 何も考えずに返事をしたのが私・・・
だって そんな夢のようなことは 人生に2度はない。

05年11月4日、午後3時、期待と喜びで、はちきれそうな心を抱きながら、
私はMさんと 東京調布の日活撮影所11号スタジオの前にいた。

映画好きには どきどきわくわく体験だった。
裏方の仕事や映画マジックに酔い Mさんと 感動の体験をした。
岩波ホールでも ふたりで映画を鑑賞。

Mさんに教えてもらって 青山の落合恵子さんの絵本の店「クレヨンハウス」に行き、
絵本好きにはたまらない 夢のような数時間を過ごした。
孫たちに買って送った絵本は 2万円分・・・


そして・・・いつも自主上映で 司会をする彼女は わが会の「看板娘」だったのに、
今年4月いっぱいで 転勤が決まったと 先日本人から電話をもらった。

22日 彼女の送別会が 事務局のTさんの家で開かれた。
Tさん宅は 昨年冬に新築した居心地の良い家で なにかあると 会のみんなが集う場所。 

今回も出かけてみたら、少ない予算?なのに 鶏団子の鍋やホタテのカルパッチョ、
きんぴらごぼうや青菜のおひたし、ゆで卵の塩麹漬け、それにメンバーが持参した
スパニッシュオムレツやポテトサラダ、私は白花豆を煮て漬物2種とフロランタンで、
超豪華な 送別の宴となった。
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ひとりひとりに 暖かいメッセージと新住所を書いて お礼の品を手渡してくれたMさん。
私は手製のお菓子を箱に詰めて 彼女に手紙を書いて渡した。 

会の代表の「風の人」T・Sさんが挨拶した。
「別れは 新しい出会いでもあります・・・」
ワインで乾杯しながら 会は始まった。

大手某パソコンメーカーに勤務しているMさんは 仕事が超多忙で 帰宅は毎晩深夜。
ストレスのせいか 体も多少不調気味なのだ。

会のメンバーほとんどが なんだか親戚のおばさん、おじさんのように心配して、
「あまり大変なら 帰っておいでよ」「こっちで 働けば?」


Mさんは過酷な勤務と転居の苦労を語りながらも「また来ます!」と元気にしていたが・・・
なんだか 寂しくなるなあ。
引っ越しの時、アパートの部屋の掃除を手伝うよ、と言ったら とてもうれしそうだった。

映画の友が ひとり去っていく。

でも、また 会おうね。

映画の絆は 永遠です。



焼き鳥が食べたくなったら、
フロランタンが食べたくなったら、 
帰っておいで、Mちゃん。
by yuko8739 | 2012-04-23 19:27 | 仲間 | Trackback | Comments(0)

春の仕事

春が来て一番うれしいのは 野山を歩いての 自然観察会。
春の妖精たちは あっという間に消えるけれど 道産子主婦にとって 雪の消滅と共に 
限りなくさまざまな仕事が出現し そして始まる。

あれ、家の周りって こんなに汚かったっけ?・・・と、とぼけていてもはじまらないし 終わらない。
冬の間に 雪に埋もれて冷凍保存されていた落葉や風が運んできたゴミ。
庭には 片づけきれず 力尽きて放棄された さまざまなもの、花の鉢や転がって割れた鉢の受け皿、
正体不明の物体X?なにこれ?

庭の枯葉拾いや枯れ木刈りや 今がチャンス!の雑草取り。
ドライフラワー化したアジサイの花柄取り、手にとげが刺さる嫌な薔薇の枝の選定まで 
連日外仕事に追われてしまう。 

家の周囲も 掃き掃除。車庫のなかも 片づけ 掃除 そして・・・
冬が終わった象徴の漬物樽は これから何個も洗わなくてはならないが。

天気が悪ければ、家のなかの仕事。
冬物を洗濯して 春物と入れ替え、アイロンをかけたり 不用品を選別し、廃棄したり 
冬靴を仕舞い、夏靴を出す。
黄砂で汚れる車を洗い、タイヤもワイパーも 夏仕様に取り換える。

毎年 私の車の3つのワイパーのうちのひとつが消えるのは どうしてだろう・・・
我が家の車庫は ミステリーゾーンか?


どうして こう やることが多いのだろう・・・
ため息をつきたくなるほど 春は忙しい。

といっても 大根洗いに始まる 秋の漬物の時期もなかなかで、テンションが上がりっぱなしだ。
春と秋が 主婦の「かき入れ時」か・・・

というわけで 一応 春の仕事は進んでいます!!!
この頃はそんなわけで ブログを書く気力もないまま 居眠りしてしまうほど
6時間も庭で働いた。

おかげさまで 見違えるほど庭はきれいになった。
今 残りご飯を庭にまいていると ヒヨドリ、ゴジュウカラ、スズメがやってくる。
もうひばりが鳴いていると ある人が教えてくれた。
まだ気温は 7度ほどだが、それでも ひばりはもう鳴くんですね。


腰が痛い、腕も痛い、と家人に愚痴ったら「そんなに長くやるからだ」
「いい加減にしないと・・・」と 怒られた。
でも、わかっちゃいるけど やめられない! 

まだまだ 庭片付け隊は 我が道をゆくのだ。
これで いいのだ。



実は・・・去年 薔薇カフェ「RM」の女性オーナーからいただいた、
すてきな愛らしいピンクの薔薇「ザ・フェアリー」のひと枝を 3か所でカットして 秋に根付けに挑戦した。

なんと、その3本の根付けが全部成功したようで うれしくてたまらない。
5月になったら この薔薇を フェンスのそばのいい場所に移動する予定。
そのために また庭の構成を変えようと考えている。


お日さまが照って、気持ちの良いフェンスに寄りかかって きれいに咲くんだよ・・・
愛しい 小さなピンクの薔薇よ。

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by yuko8739 | 2012-04-23 00:33 | 自然・季節 | Trackback | Comments(0)

同じ道を再び

私の今の仕事は、5月に終わると決まったが、先日の会議で「続投」が決まった。
6月から来年の3月まで、体裁や形式を変えて、同じような仕事を 続けることになった。


3月に廃刊を告げられて 私はさまざまなことを感じた。
原稿を書くという仕事が、私には生きがいなのだということが よくわかった。

しかし本心を言えば、この緊張の多い仕事から、もう手を引くときが来たのだと、何ともいえない解放感もあった、大きな寂しさと共に。

常に仕事のスケジュールは 頭のなかでは緊張となり、キーンと1本の糸が張りつめていた。
好きな仕事だから 常日頃はそれほど意識していなかったが、5月で廃刊と聞いて 一気に緊張は緩んだ。

生きがいだった仕事が終われば、それはそれで 違う道も開けるのかもしれない。
歩いてみたい道も ほのかに見え隠れしていた。
今までと違う自分に 会ってみたい気持ちも 膨らんでいた。


しかし・・・6月から10か月間、再スタートが決まった。
5年前に一度は終わった仕事は ひとりですべてを背負った仕事だった。
その仕事のやり方が変わり、内容は変わらず 負担は少なくなって 
再びひとりで担うことになった。

10か月が過ぎたあとは どうなるのか・・・わからない。
しかし、急に 自分に収入が全くなくなるということは 寂しかった。
6月からは仕事の内容も収入も減るが、からだは少し楽になって ちょうどいいのかも。


終わりが来るその日まで また誠実に人の語る物語に 静かに耳を傾けよう。
もう最後になるかもしれない大好きな仕事を 終わりに向かって 丁寧に紡いでいこう。
徐々に坂を下りながら また言葉による「おもてなし」を 続ける。


そして時が来たら きっと晴れやかな顔で この仕事にさよならを言えるだろうと思う。

来年私は どんな景色の新しい道を 歩くのだろうか。
by yuko8739 | 2012-04-18 08:59 | 社会 | Trackback | Comments(0)

ふきのとうと川沿いの店

先週いつもの友達3人で ふきのとうを採り 買い物とランチを楽しんだ。
暖かな日が差すうららかな日に、近くの野原に出かけていき そこかしこに顔を出した
ふきのとうを採った。


南向きの斜面には 春の灯りのように 枯草のなかから若草色のふきのとうがいっぱいで。
持参したビニール袋が すぐにふきのとうで膨らんだ。

そのあと先日マゴちゃんと来た河原を歩きながら またふきのとうを採った。
雪解け水で増水した川は 4月の日差しにきらきらと輝いて 勢いよく流れている。
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春の香いっぱいのふき味噌や天ぷらなど 季節の喜びがあふれる食卓のために、私たちはせっせとふきのとうを摘んだ。
あちこちに 福寿草もいっぱい咲いていた。
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その後4月の初めにオープンした観光物産館に 買い物に。
採れたての小松菜やホウレンソウ、アスパラなど、地場産品の野菜を買った。
そのあとで近くの店で「寿司ランチ」
セットで盛りたくさんの品数だが、別に注文した、ほっきやつぶの握り寿司は絶品だった。

その後、町巡りをしながら ある喫茶店を探して歩いたが、やっぱりわからなくて 
以前教えてもらった川沿いのレストランに行き、初の珈琲タイム。
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ちょうどその日のケーキが「モンブラン」
この店は吹き抜けの大きな窓から残雪の山々を望み、室内はたくさんの絵を飾ったおしゃれな雰囲気。
マイセン、ジノリなど、世界的な名陶の珈琲カップをmyカップとしてチョイスできる。
高価な珈琲カップの美しさに どきどき うっとりしながら、香り高い珈琲を味わった。
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我が家と同じ縦長の吹き抜け用の窓には 美しいガラスの模様が吹き付けてあって
窓もすばらしい美術品だった、驚いた。
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そのあとで 中庭に出てみた。
庭には池があり、カエルの卵がいっぱいあった。
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遠くに残雪の山々・・・
気候が良くなったら 庭でコーヒーを楽しむのも いいだろうなあ。

またちょっと寄りたい癒しの店が できた気がする。


また、この店の美しい珈琲カップで ゆったりとすてきな時間を楽しみたい。

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by yuko8739 | 2012-04-15 12:14 | 友達 | Trackback | Comments(0)

春の悦び

この数日間、うららかな美しい春を感じて、その幸せに酔っている。
日の光の暖かさの なんと心地よいことか・・・

春一番の黄砂も吹いて 車は連日汚れてしまうが、ついこの間まで
家の前の道路に固まっていた 冬の名残りの大きな氷や雪も あっという間に溶け始めた。

つるはしで終日氷割りをしても なかなか割れなかった40cmもの厚さの氷が、
数日でなくなったのが 信じられない。偉大な太陽の熱。
つい最近まで 真冬日のようだった気温が やっと10度近くまで急上昇。

こういう季節になると、風で飛んできたり雪に隠れていたゴミの始末など、
庭や家の周りの仕事も多くなって 忙しい。
庭名人のMさんによれば「今が雑草取りにはgoodタイミング」とか。
働かなくちゃ!


今日は 自然の会の仲間と 今季初めての自然観察会。
D市A川自然公園の散策路を小川に沿って 巡り歩いた。
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うららかな日の光。
春の小川に 水の流れる音、光さざめく水面。
空に輪郭を表す 木々の梢。

所々に白いキクザキイチゲや薄紫のアズマイチゲ、キバナノアマナなども咲いていた。
「もう、咲いてる!」「いいね、春っていいね」「かわいいね」
また、春の可憐な花たちに出会うことができた。
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途中では またエゾリスと遭遇。
シジュウカラやヒヨドリ、アカゲラもいた。

町のまんなかに このように流れる川と 川を生態系にする多彩な生き物たちの世界・・・
護岸工事をしていない自然のままの川の魅力と その美しさに感動しながら 歩き続けた。
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その後、S町の高台方面に行き 福寿草の見事な群生地を案内してもらった。
はじめて行く所だが こんな場所は始めてだった。
黄金色の花たちが 生きる力そのもののように 大群生となって燃えていた。
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自然の会の仲間たちは 春を迎えた喜びに ひときわ笑顔が輝いていた。
春が こんなに うれしい。
いよいよ 我らの季節が やって来たのだ。

お日さまに温もりながら 私たちを包む恍惚感・・・
これからが 1年で一番忙しい「春の花巡り」の幸せな時期となる。

まだ梢が芽吹く前の林床では 春の妖精たち、カタクリやエゾエンゴサク、イチリンソウが 
私たちを 招いてくれる・・・あの林で、この森で、こんな絵のように。
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今、この春のはじまりのなかに 自分が生きていることを 心から感謝したい・・・
by yuko8739 | 2012-04-14 23:48 | 自然・季節 | Trackback | Comments(0)

家計簿

給与生活をしていた昨年3月まで、自己流(これが曲者!)で、
家計の収支は大よそ把握していたが、
早期退職に伴う予定外出費の余りの金額に、あれよ、あれよという間に
貯蓄が減って 恐くなった。

退職者用の多額の健保保険料や退職時に予定のミニリフォームや
家電購入、養老保険や家のローンの前納など、まさに退職に伴う出費なので 
それは無駄使いではないのだが。出費の数字の桁が違うので、
小心者の私は なんだか どきどきする。

給与生活者には 毎月の給与とボーナスがあったが 今はそれがない。 
「これはボーナスで払おう」そんな感覚を 頭の中から消し去らなくてはならない。
ボーナスがなくなって すべてを「月払い」としなくてはならない・・・
そうなると 月々の出費は 膨大になるわけで。


昨年8月、私は自己流&適当家計簿の 限界を感じた。
これではだめだと ネットで評判のよいフリーの家計簿ソフトを探して 導入。
数字が苦手なので 初めはかなり緊張した。
理解できないことも多かったが、数か月経って、ようやく問題点も解決されて 
家計収支のすべてを把握できた。

しかし 把握して 愕然とした。
このままでは 多分 我が家は「経営破綻」?・・・そんな恐怖に襲われた。
なにかと出費が多く、さて、どうしたらいいものか・・・


今年になり、悩んだ私の頭に浮かんだのは、友の会の家計簿だった。
仕事でも 個人的にも 私は友の会の会員の方々と会うことがある。
(我が家は 数年前から 味噌の仕込み材料は友の会御用達の材料だ)

いつも感じるのは 会員の方々のお顔が明るくて 幸せそうだということ。
なぜかというと、正しいことをしているからではないか・・・?
友の会のモットーは「家庭は質素に 社会は豊富に」(羽仁もと子)

全く私の勝手な?推論だが、経済的に(多分)苦しんでいない。
=予算生活が できているから。
健康によいものを(きっと)食べている。
=家計簿から 主食や副食費のバランスなどを調整し、手作りを心掛けているから。

そして公共への奉仕なども大切にして しっかりと実行している。
豊かで美しい心で生きているので 幸せなのだ。


そうだ、予算生活をすればいい!!!もうこれしかない。
今までのネット家計簿記帳をもとにして 費目別の予算を決め それを守ろう。

以前の家事家計講習会での 経験者の体験発表を 思い出した。
「家計簿をつけることによって 不安がなくなった。
自分が使える金額がわかるので それを守る習慣さえつけば、
とても自由になった。お金のことを あまり考えずにいられる・・・」

友の会家計簿について さっそく調べて驚いた。
この家計簿は 購買者が多く、現在は入手不可能だった。

家計管理のために この家計簿が これほど求められているということは、 
家計管理というものが 難しい状況なのだろうと思う。

私は3月に 友の会で使っている見本用の家計簿をどうにか 
分けてもらうことができた。
子育てが終わった私は「高年生活の家計簿」と「当座帳」の2冊。

頭のなかが 予算生活に方向転換した私は、ふと気づいた。
本当は「友の会・家計簿ソフト」(定価:8000円程度)を買いたかったが、
予算の都合で 普通の家計簿にした。

もし項目さえ 友の会の費目に設定したら 今使っている家計簿ソフトも 
同じように便利に使えるのではないか・・・?
年間の集計や平均値やグラフはエクセルなので、魔法のようにあっという間だし。
そうだ、便利なので こちらも併用しよう。

今までの家計簿ソフトから 毎月の各費目別の予算額を割り出して 決めた。
そして家計簿ソフトの項目をすべて 友の会の費目名に変えた。
そして4月1日から 予算をたてて 友の会の家計簿をつけ始めた。


なんだか、これで 本当に安心になった。
予算を守る、あるいはなるべく決まった予算で暮らす、そういう習慣がつけば、
厚生年金が完全支給されるまでの、我が家の家計の「不足分」を把握できるだろう。

それがわかるだけでも すばらしい!
数年間の生活費補てん金額が分かるということは 
それ以外に 貯蓄の取り崩しは不必要だということだ。


退職して 日々の出費を抑えるのは 思っていたよりかなり難しかった。
それは 長い間の生活の習慣そのものと いえる。

習慣を変えることは すごく大変なのだと はじめてわかった。
私よりも 経済観念の全くない家族?が 問題なのだが・・・


しかし、あまり神経質にチェックすると それこそ「家族争議」に なりかねない。
何が無駄とわかっていても 責め合うことは なるべく避けたい。
お互いさま!と許し合わなければ 家族はやっていけない。

それにしても 10年前に 友の会の家計簿を真剣につけていたら・・・
早期退職した今も 不安になることなど 全くなかっただろうなあ。
でも きっと今が「出会いのとき」だったかな・・・

大雑把、かつ放漫家計とは これを機にお別れする。 
でも 放漫も大雑把も それなりに楽しかったし意味もあった。

欲しいものを衝動買いできたし ずいぶん本も買ったし、寄付もたっぷり。
ある程度は 好きなことに お金を使えた。
でも もう終わりにする。

さらば、私のささやかな「バブル」時代よ!

さて、健全な家庭経営に 健全な魂は宿るのでしょうか?

困ったときは「友の会」頼り!
この癖は なかなか直らないようで・・・
by yuko8739 | 2012-04-09 00:16 | | Trackback | Comments(0)

物語の力~渡辺あやさんと~

4月4日の朝日新聞朝刊、「インタビュー・オピニオン」
15ページめの5段抜きの大きな特集に、「NHK カーネーション」の脚本家・
渡辺あやさんの記事と写真。
大きなその特集のテーマは「物語がもたらす力」・・・

あやさんの言葉を ドキドキしながら(もったいないので)はやる気持ちを抑えつつ、
ゆっくり かみしめながら 味わった。
読み終えて 私が感じたのは 彼女の人間洞察の深さと「信じる力」そして、
「抑圧を解放」する 彼女の魔法のすばらしさだった。

<以下、引用を含む、または引用文>

この物語でやろうとしたことは 溶かすということです。~略~
大人になるにつれ、心の中に何重にも薄い殻が重なって、
本当の自分の心が分からなくなる。
物語ならば、普段だったら手の届かない殻の奥にある、柔らかいところを
温めて溶かしてあげられる。

それがじゅわっと殻の外に出てくると、心が震えて解放されたり、涙が出たり、
ということが起こる。それは、人にとってすごくいいことじゃないか。
感覚的にそう思っています。




事故でも 災害でも 人生に起こることには法則がない。
日常でも同じこと。死や誰かを喪う苦しみからは 誰も逃れられない。
みんなが当事者なのだから みんなで考えようと。
ひとりで持つには重い石でも 隣に誰かいるだけで 軽くなりますから。

不幸や不条理なことに立ち向かうには すごく地味なことを
コツコツやっていくしかない、という感じがしませんか。

あるところに大きな救いがあって そこに自分も回収される、というのは
絶対うさんくさいし、本物じゃない。

小さくて地味で、一見、『これかよ』みたいなこと。
子どもを見ていると、ちょっとしたお使いなど、本当に単純に
人の役に立つことに、すごく喜びを見出すんですよね。
よくよく考えれば それは美しいことだと思います。




最初に自分が脚本を書いた映画ができあがった後、
すごく落ち込んだ時期がありました。

ゴールにたどり着いた途端、次のカーテンがぱっと開いて
『死』が広がっていた、という感じ。
『どうせ何をやっても年老いて結局死ぬんだ』という思いに
とりつかれてしまいました。

『小さくて地味なこと』への感謝が足りなかったんです。
そこからずっと、死や老いという課題について、
作品を通じて取り組んでいます。

(糸子役が夏木マリさんに変わったとき)
私自身すごく喪失感がありました。でも、それがまさに、老いた糸子が
抱えている感情なんです。
私たちの世代が想像するよりもずっと、老いていくのは
厳しくつらいと思います。


糸子のモデル、小篠綾子さんですが、晩年が最も輝いていたそうです。
どうすればそうなれるのか、描けるなら描いてみたいと思いました。

小篠さんの座右の銘に『与うるは受くるより幸いなり』という
聖書の言葉があります。
お年寄りにしか 与えられないものがいっぱいある。
私たちもお年寄りに与え、いっしょに生きることで、
自分のなかで育てられるものがある。



取材を終えて・・・
「カーネーション」は、震災後の日本をいきる私たちへの、
誰かからの贈り物だったと思う。
渡辺さんは「すでにある物語が見る人に届きたくて、
私やスタッフや俳優たちが呼ばれた」と話す。
この世界は人に残酷な時もあるが、人の負った傷を
癒す力にもあふれている。
その力が時として、物語という形で現れるのではないか。
(太田啓之) 


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最後のこの太田記者のコメントも、なんとすてきなことだろう。
彼もまた、渡辺あやさんと共に「本質の人」なのだという気がした。

この紙面のなかで 彼は・・・「命には『他者に届きたい』という性質がある」
という深い言葉も 残している。

法則のない不幸や悲しみは 突然襲ってくる。
困難に耐えて 立ち向かい 自分を問われ、試されるのが人生なら、
あやさんのいうように 「小さくて 地味で 『これかよ!』みたいなこと」
そんなことを信じながら 懸命にこつこつと つなげていくしかないのか。


そしてやっぱり 
『与うるは 受くるより 幸いなり』・・・ ・・・
by yuko8739 | 2012-04-06 10:14 | | Trackback | Comments(0)