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カテゴリ:ドラマ( 27 )

ドラマ「anone」第1話

うつくしく かなしいスタートだった。
そのかなしさこそが 孤独な人々を結びつける。
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冒頭、いきなり余命半年の宣告を受けた、阿部サダヲ!
閉店を覚悟したカレー屋オーナーの彼と、自殺願望のOL小林聡美との
かけ合いも さすが味のある役者たちの おかしな出会いがよかった。
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広瀬すず演じた主人公のはずれこと辻沢ハリカ、よかった。
そんなに期待はしていなかったけれど よかった。
その不器用とぶっきらぼうが かなしくてよかった。
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お金を巡るエピソードも よかった。
海岸のテトラポットの陰で 大金の入ったバッグを探す興奮。
謎のシニア女性(田中裕子)が埋めて 燃やした訳ありの?大金。

しかしその大金のせいで、ハリカは ネットカフェの隣人、
ふたりの友を失う・・・
そしてカレー屋の自殺願望の2人とも この海岸で出会う。
必要な人々が 揃う。

風力発電とかかし、森のなかの家、ツリーハウス。
寓話的な世界は 過酷な思い出を 隠すために
はずれこと辻沢ハリカが 創り出した世界・・・だったとは!
そんな過去の真実を知って 涙するハリカ。
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そして ハリカは さ迷ううちにビルの壁面に、ユーモラスな
ペリカンの「ハシビロコウ」の顔を見つけ、
チャット相手の「カノンさん」が 多分入院している病院と確信。
スマホで 語りかける。

「カノンさん」は 思いがけない話をした。
自分は 昔虐待を受けていた更生施設の男の子、「神野彦星」だと名乗る。
ふたりで脱走した夜、一緒に見た流れ星・・・
会いたいというハリカに 彼は言う。

「君に会ったら 死ぬのが怖くなってしまう。
君に会ったら ひとりぼっちが当たり前でなくなる」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

どうしてこんなに魅力的な脚本が 書けるのだろう!!!
坂元裕二さんには 天から与えられた才能がある。
魂を打つセリフが 次から次と!


「お金じゃ大事なものは買えないけど 辛いことは減らせる」

「死にたい死にたい、って言わなきゃ 生きられない」

「だいじょうぶは2回言ったら だいじょうぶじゃない」

「みんなって誰?みんなが誰かわからない」

「大切な思い出って 支えになるし お守りになるし 
居場所になる。そう思います」

「誰だって 過去に置いてきた自分はいます。」

「いまさらもう過去の自分は 助けてあげられないんだから、せめて今を」


すてきなドラマを、坂元裕二さん ありがとう・・・
何度も反芻して抱きしめます。
宝物のような あなたの世界を。

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by yuko8739 | 2018-01-11 13:17 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

坂元裕二ドラマスタート/退職記念

私が脚本家、坂元裕二のすばらしさに注目したのは、
2010年NHK土曜ドラマ「チェイス~国税査察官~」
このドラマのラスト、雨の降りしきるなか、ベンチに腰かけた主人公
(ARATA:現在は井浦新)が 会えない母を思う姿に、
そのかなしみと孤独に、魂が激しく反応して、おいおいと泣いたものだ。

録画したドラマを再生し 何度も見続けたのは 忘れもしない
感動の「mother」(2010年)
番組HP伝言板にも 生まれて初めて投稿したものだ、その後何度も・・・

この伝言板を読んで このドラマで人生が変わったという人が 
これほど多いと知って私は驚いた
繰り返し見ても 必ず泣いた。今でも泣く。
今でも、「岸辺のアルバム」と同じくらいに 偏愛しているドラマだ。

そのあとの数本のドラマを経て 「woman」
満島ひかりと田中裕子や二階堂ふみ、小林薫の共演にも涙はとめどなく流れた。
魂を激しく揺さぶる 坂元裕二のセリフは唯一無二。

他の脚本家のドラマでは そういうセリフに出会わない。
稀有な才能だと いつも感動する。
そんな坂元裕二脚本のドラマが 明日1月10日からスタート。 

坂元裕二脚本、広瀬すず主演の新ドラマは『anone』(あのね)
共演に田中裕子、演出は水田伸生と聞くと、まさに「mother」コンビ。

それだけで とても幸せな新年と思える。
魂を打つドラマのキャッチコピーのような(太宰治のような)
深い印象のセリフの数々に また会える。


人は生きていくとき かなしみと同行する。
そのかなしみを 彼がどんな方法で どんな言葉で癒すのか、
誰かの魂と人生の再生の物語を 私は一心に受け止めよう。

彼のテーマは普遍、それこそは「愛による再生」だと思う。
だれでも どんなかなしみからも生き直すことができて。
そのために必要なのは 母性や家族、人の温かさ。
彼の作品をこうして味わうことができるのは 年初めの深い幸せ!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

私はすぐ時計を外す癖があるので 腕時計を何度も失くしている。
スマホがあっても 腕に時計がないと不便極まりないので、
退職の餞別で 高価ではないが好きな革ベルトの ソーラー時計を購入。
これは「記念品」なので、失くさないように大事に使いたい。

長時間の日光を求めて、時計はまぶしそうに窓辺で待機。
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映画「かもめ食堂」の憧れのお皿も 購入した。
息子からもらった小遣いで買ったが、やっぱりいいなあ。
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娘一家が 夕ご飯を食べに来るというので鶏のから揚げを
作って 届いたばかりのお皿に盛った。(ちょっと盛り過ぎた)
長年の思いが成就した、なかなかすてき。
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野菜が高いので 安値のもやしと豆苗、にんじんをさっとゆでて クラゲとちくわやワカメと
和えて塩、ごま油、中華調味料をひとふりしたら おいしいサラダに変身!
大根や、長いもの千切りを混ぜても おいしいだろうなあ。
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自家製たくわんが最高にうまいので、いつも納豆たくわん!
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お正月は 納豆餅もおいしい。
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by yuko8739 | 2018-01-09 14:12 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

「ダウントン・アビー」惜しくも終了

もう何年前になるのか、カリフォルニアばあさんブログで、 
このドラマにはまったことを知り、日本で放映されたら 
絶対にみようと決めていた。

このドラマは2010年9月にイギリスで放送が開始され、
翌年1月から アメリカでも放送された歴史時代劇。

~20世紀前半の英国貴族社会を描いた イギリスの大ヒットドラマ。 
イギリス田園地帯にある大邸宅 ”ダウントン・アビー”で
繰り広げられる貴族や使用人たちの人生と さまざまな愛と苦悩を描く。
時代のうねりの中で、伝統的な貴族の生活も大きく変わろうとしていた・・・~

2014年春からNHK「ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館」として
シーズン1からシーズン5まで放送され、2017年5月からは
最終章シーズン6が放送された。
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2014年、はじめてこのドラマを見たときにびっくり!
このドラマの名は 華麗なお城の名前だった。
すぐに私は このドラマの虜になった。

第1シーズンの初回では、1912年、タイタニック号沈没の報により、
ダウントン・アビーでは 後継者問題に大きな変化が・・・

すべての出演者を数えると 数十人になると思われるが、
見る者が混乱しない 巧みなストーリー運びがとても見事だった!
そして ときに個人の愛や苦悩に 大きなスポットライトが当たる。

実によくできた、イギリス伝統の名人芸のドラマだった。
放映開始から50もの作品賞や、脚本賞、主演賞などを受賞。
全世界で 大きな反響を呼んだ。

役者としてのすばらしさが 強く印象付けられたのは、
曾祖母バイオレット役 マギー・スミス。
とぼけた表情の陰に 人生の達人としての知恵と深い愛情。
「傲慢と偏見」も なぜかお茶目で愛らしい。

このダウントン・アビーの城主、グランサム伯爵ロバートと
アメリカ人の妻コーラ。夫婦の相克や離反と融和の道のり。
3人の娘のうち、上の2人はいかにも対照的。
美貌で高慢な姉と、そんな姉とは全く違う気質の妹は 常に対立。

個性豊かな使用人たちは みな個性的でリアル!すばらしかった。
すべての役者が上手い。その人ならではの深い味わいを醸し出す。
イギリスのTVドラマは なんと人間通で大人仕様だろうか。

執事のカーソンさんの威厳と誇り、そして主人家族に捧げる純情。
女性として ひとりで長く生きてきた家政婦長ヒューズさんの賢さ、
そして気遣いと優しさ。

婦女暴行や殺人事件も起きた、従者ベイツと侍女アンナ夫妻の紆余曲折。
大きな深い危機にも負けなかった 夫婦愛と誠実。
ベイツの妻に対する愛の深さと信頼感、そしてアンナの聡明と夫への純愛が胸を打つ。

美貌の従者、同性愛者トーマスが抱える自己中心と悪、そして挫折。
孤独のはての他者との融和、最後にやっと居場所が見つかり ついに笑顔に。
彼のこの笑顔が 見たかった・・・

屋敷のすべての料理を担当する、パットモアさんの料理の天才と
常識人としての温かさ、安心感。
そのパットモアさんに学びながら 学問に目覚める料理長助手、
若い女性デイジー。
その他にも、いくらでも書き連ねることができるほどの多彩な人物像が魅力的。

登場人物のドラマと共に、目を見張ったのが信じられないくらいに華麗な
英国のお城のインテリア!装飾品、きらびやかな女性たちのドレスの美しさ!
食事のシーンなど 当時を再現した 凝った映像がすばらしくて大いに感動した。

人間ドラマと同時に イギリス貴族の暮らしというものの実態を
わからせてくれるドラマでもあった。 
当時の貴族とは 侍女が寝室で衣服を脱がせてくれるなんて!

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どんな意味でも このようなドラマは もう見られないだろう。
始まりがあれば 終るのは当たり前だが 第6シーズンの最終回、
それぞれの人物の感情は 収まるべき場所に収まり、
互いの愛と信頼が 美しかった。

いいドラマを 長い、長い間ありがとう・・・
この貴族一家と多くの個性的で魅力的な使用人の方々と 
共に歩けたことが とても幸せだった。

ダウントン・アビー この美しいお城に 祝福あれ!
そして出演した俳優たち、よいドラマを支えた 
すばらしい演技をありがとう!
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by yuko8739 | 2017-07-26 22:47 | ドラマ | Trackback | Comments(1)

倉本聰の新ドラマ

倉本聰が脚本を担当する、新しいドラマが4月からはじまる。
先日、HNKの「プロフェッショナル」に倉本聰が出演。
最後となる演劇「走る」の演出や 富良野の自宅での執筆の様子、
そして新しいドラマについても言及していた。

82歳という年齢、老いとの闘いが すさまじかった。
演劇の演出では 眼を爛々と光らせて 若い役者たちを大声で叱咤する。
しかし、劇場の階段を降りるときには だれかの支えが必要だ。

精魂込めて劇を演出し 脚本の書き直しをくり返すと、
食欲もなくなり、おかゆをすするのが精いっぱい。
ひとつの道に精進する職人のような彼の姿は 真摯で尊く美しかった。
感動した。


「自分ではない なにかが 書かせてくれた」・・・
そういうことが 脚本を書くときに起きるらしい。
TVドラマ「北の国から」でも・・・

誠実を尽くし 自分をピュアに保ち、精魂込めて集中するなかで
自分を超えるものが 自分の脚本に降りてくる感じがあるという。

(私の永遠のドラマ:時代順)
山田太一「岸辺のアルバム」
倉本聰「北の国から」
そして坂元裕二の「mother」

そして今春からスタートする彼のドラマ・・・
ドラマの舞台は、テレビの全盛期を支えた俳優、作家、
ミュージシャン、アーティストなど“テレビ人”だけが
入居できる老人ホーム『やすらぎの郷La Strada
(ラ・ストラーダ。イタリア語で“道”の意味)』

倉本聰×テレビ朝日がシニア世代に贈る
大人の、大人による、大人のための帯ドラマだ。

かつて一世を風靡したシナリオライター・菊村栄(石坂浩二)を中心に、
このホームに入居した往年の大スターたちの姿を描き、
家族、財産(遺産)、過去への想い、恋、
死への恐怖、芸術への心残り――
など深いテーマを ユーモアを交えて描く。

主演・石坂浩二、浅丘ルリ子、有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、
野際陽子、藤竜也、ミッキー・カーチス、八千草薫、山本圭ら
名優たちの出演は決まっている。

そんなベテラン勢に混じって草刈民代、常盤貴子、名高達男、
風吹ジュン、松岡茉優らも出演する予定。

毎週月曜~金曜の昼12:30~12:50に決定! 
正午からの「徹子の部屋」に続いての放送となる。

<倉本聰氏 コメント>
ゴールデンタイムとよばれるものが、多くの若者たちのために
あるのなら、年配者や大人たちが安心し、かつ見やすい時間帯に、
シルバータイムともいうべき彼らのためのドラマ枠があって
しかるべきではないのか…。そんな思いから、構想を樹てました。

暗い話には絶対にしたくない。
明るいこと。しみじみとしていること。悲しいこと。
そして、あくまで笑えること。

「人生は、クローズアップで見ると悲劇だが、
ロングショットで見れば喜劇である」(チャールズ・チャップリン)
そんなドラマを創りたいと思います。

すごく楽しみで わくわくしている。
シニアにふさわしい 人生の終わりの風景と物語を堪能したい!
by yuko8739 | 2017-02-08 10:43 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

ドラマ「カルテット」3話/ おでんと巻き寿司

ドラマ「カルテット」第3話より
「泣きながら ご飯を食べたことある人は 生きていけます」


カルテットの仲間、チェロを弾くすずめちゃん(満島ひかり)の、
犯罪がらみの暗い子ども時代と父親の死を巡る第3話。
(なんと父親を 作家の高橋源一郎が演じた!)

父が亡くなった直後に その病院のそばの店でカツ丼を注文する
すずめと、彼女を追ってきた真紀(バイオリン奏者:松たか子)
女ふたりの濃密な会話。

情けない詐欺師の父と そのために苦しんだすずめちゃんの
昔話を聴きながら その手をしっかりと握って真紀が言う。
「泣きながら ご飯を食べたことある人は 生きていけます」

「すずめちゃん、軽井沢 帰ろう、病院に行かなくていいよ。
みんなのとこ帰ろう・・・あそこは すずめちゃんの帰る場所だと思うんです。」

どこにも居場所がなかったすずめの目に 涙が光る。
カツ丼を食べながら 笑うふたり。
いい シーンだった。
思わず、胸を打たれた。

自分以外の他人のかなしさに 人はそうそう触れることはできない。
このシーンの真紀の対応は 潔く美しく見事だ。

こんなふうに 人のかなしみに触れたときは ありきたりではない言葉を
言える人に 私もなりたい・・・
「泣きながら ご飯を食べたことある人は 生きていけます」と。

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この4人の男女は「カルテット」のメンバーで 音楽と仕事の絆がある。
仕事の都合で 軽井沢の同じ別荘で 暮らすことにもなる。

しかし、どの人物も得体がしれなくて 謎めいて。
本音はどこにあるのかも よく分からない。

4人は芸術家の集団なので 行動も会話も突飛で 変人で。 
大人になっていない 子どものようでもあるし、
子どもっぽくみえるが 大人としての彼らは どこか見えないところでは
泣いているのかもしれない、誰でもがそうかもしれないが。

そんな複雑な心理を 坂元脚本は(まるで太宰治のように!)
すてきで美しい キャッチコピーのようなセリフで彩る。

その言葉は 人と人をつなぐ虹のよう。
言葉は こんなふうに「架け橋」にも なるんだね。

人生に疲れ、もしかしたら自分にも疲れた4人の男女の 
濃密な魔法のような時間が ここで はじまっている。

その出会いの絆によって 互いに癒し 癒される物語が
ゆっくりと進んでいくのだろう。
そして そのことがいつしか 自分を変える勇気と希望になればいい。


1話、1話が掌編小説のような 坂元脚本の見事さと、
役者たちの絶妙な配役と演技に 毎回陶酔している私。
毎週火曜日10時、毎週録画して ときに見直す私・・・

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昨日、手作り豆腐の店で 2度揚げしている、
おいしい小揚げを買ってきた。
いつも数10枚買っては いなり寿司用に煮て冷凍にする。
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こうしておけば いつでもいなり寿司が食べられる。
黒砂糖も入れて ことこと気長に煮ていく。
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小揚げがあまりにもおいしそうだったので 卵を入れて
だし醤油で煮てみたが、あまりのおいしさに うなった。
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マイナス7度と 真冬日が続き 市内は凍結路で車の事故が多発。
寒さがこたえるので 昼からはおでんを仕込む。
ぐつぐつぐつ・・・おいしいだしの香りが 部屋を満たす。
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夕ご飯は 麻婆ナスといんげんの胡麻和え、卵入り小揚げの煮物。
大根太なます、すべておいしかった!
夕ご飯のあとで 買ってきた生ワカメと根昆布をゆでた。

緑の海草は 毎食そのまま食べたり、酢のものやサラダ、
みそ汁に入れたり、この凍える海からの贈り物は美しくておいしい。


夜11時になるが、まだかんぴょうとしいたけを煮ている。
明日節分の太巻き寿司(恵方巻き)を作るため。
なんだか 朝から晩まで 料理三昧。

娘は母の太巻き寿司が食べたいので 明日は仕事帰りに寄るらしい。
母の手料理には まだ吸引力があるようで・・・
by yuko8739 | 2017-02-02 23:54 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

ドラマ「カルテット」

先週からはじまった 坂元裕二脚本のドラマ「カルテット」がおもしろい。
「mother」「women」で 私は彼の脚本の虜になり。
「それでも生きてゆく」「最高の離婚」と彼のドラマを見続けてきた。


ある日、“偶然”出会った男女、全員30代の4人が、
叶えられなかった夢を胸にカルテットを組み、
軽井沢でひと冬の共同生活を送ることになるドラマ。

しかし、その“偶然”には、大きな秘密が隠されていた…
というラブストーリー&サスペンス仕立て。

出演は 極端なネガティブ思考でとらえどころのない人物の
第一ヴァイオリン奏者に、松たかこ。

満島ひかり演じる、チェリストは、マイペースで
のんびりしているが、カルテットに加わったのにはある目的があった。

高橋一生が演じるヴィオラ奏者は、妙に理屈っぽく、
こだわりが強い変人?

4人の中で唯一、冷静にほかの人物とコミュニケーションを
取ることができるリーダー的な存在の第2ヴァイオリン奏者
別府司を 松田龍平が演じる。
彼は、カルテット活動の拠点として祖父が所有する別荘を提供する 



初回から謎めいていて、特に別府司以外の3人は、なんだか
まともではなく。
不器用なのか 常識がないのか ひとりの世界に居過ぎるのか。
独断や偏見もありそうだし。

他人とちょうどよい距離を 取れないのか・・・?
(そうだった時期が自分にもあるので なんとなく私にも理解はできる)
それぞれの個性が際だっていて コミカルだが普通ではない。

ドラマが進んでゆくと 4人のかなしい本音や孤独も現れてくるだろうし、
恋の予感もあるから もっと複雑な人間模様がじっくりと味わえると思う。
ペーソスのなかにも コミカルな味わいも楽しみたい。
坂元脚本はセリフがいい、凡庸ではなく ひと言でも 魂に響く。

どんなドラマも 自分が自分に成(な)る物語といえる。
坂元作品は 生きることが辛い現実、つまり孤独や苦難、葛藤、絶望を
丁寧に描きながらも、そのその果ての深い友情や、
懸命に生きる力によって、黎明の光と救いを 示すことだろう。

 
~人生には三つの坂がある。上り坂、下り坂、そして“まさか”~
これが、このドラマの重要なモチーフとか~

ビターチョコのように 甘くて苦い。

でも、人生に起きることに 不必要なことはない・・・
by yuko8739 | 2017-01-24 11:46 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

ドラマ「問題のあるレストラン」

今夜(15日)からはじまった、坂元裕二脚本ドラマ「問題のあるレストラン」
いい役者が揃い、かなりの劇画&コメディタッチのなかにも 胸を打ち、
胸に迫るエピソードで、ほろりとさせてくれた。

初回は、主人公たま子とメンバーの 物語のプロローグとして秀悦。
つまり「同じ船に乗る仲間」たちと たま子とのかかわりを見事に描いていた。

さすが、「mother」や「woman」、「最高の離婚」の坂元裕二さん、
今この現代社会のなかにも存在する 男女の差別やいじめ。 
女性の切なさや苦しさが 胸にしみた。

それでなくても 賃金格差やシングルマザーへの差別の消えない社会だ。
書き手が男性なのに なぜこんなに女性のかなしさが描けるのかと、
不思議なくらいだった。

主演の真木よう子は 少し暗い孤独な役が似合う女優かと思ったら、
なんとはつらつとして かわいいこと!!!

笑顔が きらきらとまぶしい。
前向きで 勇敢に人生を切り開く この役柄もぴったり。
うまい女優さんなのだなと 改めてほれぼれした。

おいしいものが好きという役柄に こんなにぴったりのキャラはない。
おいしいものを作る人は 幸せな顔でいなくちゃね。

映画「ヒミズ」やドラマ「Woman」以来、大好きになった二階堂ふみをはじめ、
以前、坂元ドラマに出演の実力派や 朝ドラで馴染みのの役者も揃っていて 
先の展開が楽しみだ。



坂本裕二さんのドラマを この数年は心待ちにしている私。
山田太一と倉本総、そして坂元裕二、渡辺あやのドラマは決して見逃さない。

初回だけを見ても 日本の男社会の本音と建て前の落差のすごさが 
コミカルなテイストのなかにも いかにもリアルに伝わってきた。 

そんな社会のなかで 本音一筋のヒロインたま子と同志の女たちの
泣き笑いの日々を これからどんなふうに 描いていくのだろう。

やっぱり坂元脚本は本質を描いて すばらしくすてきだ。

毎週木曜10時からの宝物の時間を 抱きしめたい。
by yuko8739 | 2015-01-16 01:21 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

物語の力、再び

NHKで先週から 新しい土曜ドラマが始まった。
脚本は 大好きな渡辺あやさん!
私は今後の展開に 大いに期待している。

同じく数年前には 彼女の脚本、朝ドラの「カーネーション」に夢中になった私。
その前には 世界中で幾多の賞を受賞した、NHK「火の魚」で、大泣き・・・
このときの尾野真知子と原田芳雄の会話が、とにかく最高で。

生きるかなしさや人のやさしさ。
共に生きる切なさと歓びを さりげない言葉で綴る
彼女の脚本に いつも深く感動した。
私にとって 彼女は「人間の本質を描く人」

それは「物語の力」だと思う。
「作品は自分が作れる準備ができたとき、
向こうからやってくるように思います」と あやさんは言う。


その彼女の土曜ドラマの原作はレイモンド・チャンドラー。
ハードボイルドの美学のなかで 彼女はどんな悲しみと愛を
散りばめるのだろう・・・

初回は 画面のコントラストを濃く深く エッジを入れたような画面が特徴的だった。
光と影の陰影が 多くを語っていた。

そこに描かれるのは 土砂降りの雨のなか ふとしたことで
知り合ったふたりの男の人生の交差。
酒場で語り合う時間のなかで ふたりの男の人生が溶けあう。

そして 事件は起きる。
無残な殺人事件。

港で ふたりの男は別れる。
確かに「Long goodbye」だ。


そして 深い影の奥に垣間見える 政界財界の大物の姿。
恐ろしい柄本明は 巧い!

主演の浅野忠信は とらえどころのない感覚ながら 正義や真実を
香らせていたし、綾野剛はああいう破滅型で 悲劇的な演技が似合う。

キャストの豪華さや時代の雰囲気描写もよかった。
得体のしれない時代というのが 妙にリアルだ。

さて、物語が真実に近づく次回を 愉しみにしよう。
by yuko8739 | 2014-04-22 13:22 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

最高の離婚2014

バカ笑いしながらも、ときにしんみりして胸にせまり、涙がほろり・・・
このドラマを見終って 30代って こんなにおバカだったかなぁ?と思った。
でもやっぱり自分も こんなふうに自分探しの真っ最中だったかもしれない、
30代なら。

どんな偶然からか、たまたま出会って ひょんなことがきっかけで
結婚するのだから、ほとんどの結婚は うまくいくわけがない。
人生はそんなに 甘くない。

長い年月を経て平安になる、というものでもない。
熟年離婚も多い。

まあ、同じ相手だから 同じ怒りは消えないのかも。
好きだからって うまくいかない。
うまくいかなければ 嫌いになる。

つまり 結婚とは そういうことの繰り返しなのだと思う。
同じ人と別れたり また出会ったり。
そして その繰り返しこそが「大人になる」ための絶妙な「エクササイズ」か。

『人は ひとりでは 自分になれない』
何十年も昔に カウンセリングWSで その言葉を聞いたときは、
意味が 全く分からなかった。

私は、この私でしょ!ほかの私なんていない!
そう思っていた。
自分の知らない自分なんて なかった。
しかし年を経るごとに その深い意味は こころに響くようになった。

だれにとっても 自分の知らない自分に出会うことこそ「人生の意味」
人生で はじめて深いかかわりを持つ他人は 結婚の相手かもしれない。

そこで自分の知らない自分に出会うことは 悲劇とも 喜劇ともいえる。
光生(みつお)と結夏(ゆか)のように。
このドラマでも そういうことを感じた。
ひと組の男女の関係のなかに 結婚を象徴するすべての物語が存在する。

だがしかし、結婚のなかの恋の炎は 炭火のおきのように 
風向きしだいで、再び赤々と燃えだす瞬間も 皆無というわけではない。
それもこれも かなしく せつない人生の味か。

自分の知らない 自分もいるのだ。
だから、人生に 人間に わけしり顔をしてはいけない。
たかをくくってはいけない。

またまた 深い心理をみごとに描いた 坂元裕二さんに脱帽!

最後の最後まで 自分も 人生もわからないのかもしれない。
謎のままなのだ、きっと。


だからこそ 生きる意味は無限だ・・・
by yuko8739 | 2014-02-09 10:56 | ドラマ | Trackback | Comments(0)

ドラマ「岸辺のアルバム」再び

日本のドラマを変えたと言われる1977年の山田太一作「岸辺のアルバム」
私はリアルタイムで このドラマを観た。
八千草薫演じる専業主婦、則子の孤独が あの頃は深く身に染みた。

36年前、20代半ばでふたりの子どもを育てていた私は 
ひたすら家事と育児に 明け暮れていた。
則子の寂しさを 自分自身に重ねていたのかもしれない。

一見平凡に見える家庭のなかにも 怖いような秘密が隠されていて。
大概の家庭では それを互いに知ることもなく過ぎてしまうのだろうか。

山田太一は 個々の胸の奥の揺らぎや不安、決定的な傷を見逃さない。
父、母、姉、弟の秘密が、多摩川のそばの家のなかで 顕わになっていく。


今、原作の本を読み始めて 主婦則子の浮気にかすかな違和感を
持つ自分に 気づいた。
則子の孤独は 男で解消されるのだろうか。

夫や男の存在は 孤独の解決になるのだろうか。
ひとときの肌のぬくもりを 求めていたとしても。

多分 それは今の自分と20代の自分との「違い」かもしれない。
どうしてこうなんだろう?と、思うことが若いころは多かった。
世界は 理解しがたい謎だったかもしれない。

今は 自分の問いに 自分で答えられる。
「なぜ?」と問うことは 少なくなっている。

夫や男がいても 孤独はなくならない。
いつでも いつまでも 生きている限り そんなものだよ。
あたりまえだよ。

そんなふうに 思う自分がいる。
ちょっと いやらしいなあ、古い人間は・・・


娘や息子、そして夫婦のあり方・・・読み進めていくと、
やはり物語に 引き込まれた。

山田太一の本は 美しい箴言であふれている。
うなずきながら なんてすてきな文章だろうと その言葉に酔った。

人は 解決もなにもできない問題でも 違う見方をすれば、景色は変わる。
救われて いくものなのだ。

救いようもない家庭に 多摩川の氾濫による家屋流出という不幸があって 
再び 家族を編み直す機会が 与えられた。

やり直す。
生き直す。
絆を創り直す。

新しく始まる。 

多摩川の岸辺の家は 流されてしまったけれど。
家族のアルバム5冊は 手元に残った。

仕事を失う父親、自分自身を生きたいと願う母親、
受験をやめて 仕事のなかで伸びていきたいと願う息子、
プライドと偏見を捨てて 安心できる人生を選ぼうとする娘。 

それぞれが新しい自分と向き合い、魂の充足に向かおうとしている。
そして これからも家族は失われることなく 永遠なのだ。

希望のラストだった。


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by yuko8739 | 2013-10-16 13:21 | ドラマ | Trackback | Comments(0)