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第21回全国シェルターシンポジウム2018

毎年開催されているこのシンポジウムが 今年は札幌市で開催と知り、
所属するDV被害者支援NPOを通じて、9月に参加を決めていた。
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初日はかでる2・7(北海道立道民活動センター)の基調講演から参加した。
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開会セレモニーのあと、ヨーロッパでDV防止のために作られ、
現在は最も先進的かつ統括的な条約「イスタンブール条約」の
専門家監視委員会の第一副委員長、ローザ・ローガーさんの講演。
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午後からは、シンガポールから、カサ・ラウダ(女性の家)の
前理事長のハムザ アダブル ムタリブさんと
シンガポール女性団体協議会の女性シェルターのマネージャー、
ロレイン・リムさん、日本からはNPO法人全国女性シェルターネット
代表理事の北仲千里さんらが参加して、シンポジウムが行われた。
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初日最後には 共産党の紙智子さんや立憲民主党の
福島みずほさんら数名で野党議員フォーラムが行われた。
大ホールには、全国各地区から集まったDV支援団体の
メンバーやサバイバーの方々が満席状態だった。

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「イスタンブール条約」は、ヨーロッパにおいて、女性に
対する暴力とドメスティック・バイオレンスの根絶を目的とした、
法的拘束力のある条約で、2014年に施行が開始された。

この条約は、防止、規定保護、追訴など包括的政策で、
ヨーロッパ共通の基準となった。
EU加盟国だけでなく、あらゆる国が批准できる開かれた条約で、
2018年現在に、この条約を批准している国は、今や世界で33カ国。

現在の日本の DV被害者支援活動に比べたら、夢のような基準だ。
このような条約を 日本でも1日も早く批准してほしい。
しかし各国が国内法として適用をしているなか、死刑を廃止した
国でなければ批准資格はないので、道ははるかに遠い。

基本的人権と男女不平等意識の欠如が 今の日本には最も
顕著に現われていると 私は日々実感している。
日本は決して「世界仕様」の国ではない。

また、ロレインさんの国オーストリアでは、DV被害者当事者に
対しての手厚い保護と支援のすべてが 国の費用で賄われている
ことを知り驚いた、なんてすばらしいことだろう!

シンガポールや台湾からの支援の報告もあった。
議員フォーラムでは 野党の女性議員たちがなんとか
知恵を絞って DV被害者支援の包括法案を作りたいと願って
日々活動している。

しかしその法案作りも 与党の協力や同意がないままでは、
なかなか進展しない・・・
今の日本で 多くの被害者が救済策もなく これほど放置されている
分野は他にはないだろう。

女性たちの救いを求めるその声が、男社会の与党には
なかなか届かない。
暴力の被害者が保護も 金銭的、社会的援助も手薄ななかで
どれほど苦しんでいるのか、広く国民の理解が必要だと感じる。

全国でDV被害者支援に係る多くの女性たちが、
寄付も激減するなか、活動資金の工面に奔走し、
知恵を絞り、ときには身銭を切っている姿を
私はよく知っているので、政府の無策に怒りを感じる。

こういう活動のほとんどを 資金のない貧しい民間NPOに
任せているのが日本という国なのだ。

交流会会場(センチュリーロイヤルホテル)にて
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翌日の分科会でも活動継続のため DV被害者を
「障害者」と認定してもらい 「障害福祉サービス」の認可で
ようやく「DV女性の居場所」を確保しているケースも紹介された。

また、シングルマザーの貧困については 
「母子家庭の貧困の原因は 日本の女性の労働への評価が低すぎるため」
「女性の貧困は、戦後一貫した社会問題で社会構造から生み出されている」
ということを 大学の研究者も強く指摘した。

男女の賃金格差、正規、非正規の賃金格差と、二重の賃金格差が
女性にはある。
シングルマザーが働ける職種の限定、労働条件の厳しさなど、
労働市場や労働現場の課題はそのままで シングルマザーには
就労が求められている現実の厳しさ・・・


このシンポジウムでは ヨーロッパのすばらしい条約
「イスタンブール条約」に感動した。

しかし、国内各地からの報告からみても 日本のDV被害者支援の
包括的法案を1日でも早く成立させることが なによりも最優先の
課題だと思う。

苦しんでいる女性を 子どもを救うために
あらゆる活動に参加して 今後も社会的な認識を喚起していきたい。

分科会会場の窓から
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by yuko8739 | 2018-11-05 23:50 | 社会 | Trackback | Comments(0)
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