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ゆうゆうタイム

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Rの紙芝居/読書から

我が家と妹宅が近いということもあり、妹の初孫Rは、
帰省するたびに 赤ちゃん大好きな私と いつもいっしょ!
「ゆうばあ」と呼ばせようと思ったが いつのまにか「ぶーばあ」と 私を呼ぶ。
 
わが家には 昔から2階の踊り場に 絵本などを置いた、
「子ども絵本コーナー」がある。
もう中学生になった孫たちが 小さい頃にここから本を選び、
ばぁば、読んで!と 持って来たものだ。

Rも、我が家の絵本コーナーが 大のお気に入り! 
わが家に来ては 絵本を何10冊も読んでやって そのうちに
絵本が大好きな子になった。


この頃は 自分の子どもが小さい頃に 私がいっしょに作った
「紙芝居」を見せて読んでやると それに夢中になった。
娘と作った「こねことありさん」
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二男と 30年以上も前に作ったのは「うんちくんとおならさん」
これは 病気のお化けを ふたりがやっつける話、
うんちとおならを主人公にするのは難しかったが、今でも我ながら
ちょっと いいなあと感心する話。
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Rが特に気に入ったのは「うんちくんとおならさん」
子どもは こういうテーマが大好き。
Rは この紙芝居を読んでやると ゲタゲタ大笑いする。

そのうちに「Rもかみしばいつくる!」と言い出して、
画用紙にいろいろと 絵を描いたこともあった。

昨夜、とてもうれして驚いたことがあった。
姪から Rの動画が届いた。
なんと、Rが自分で描いた絵に 自分で言葉(物語)を書いて
Rの「かみしばい」完成!
それを自分で読み上げている。すごい!まだ5歳なのに。

<Rとたべもののせかい>
「あるとき、ぶらんこをしていると うちゅうにとびだした」
「たべもののせかいに きちゃった」
「ぼくは ごはんのやまをのぼって うめぼしをたべたら すっぱかった」
「きゃべつのうみで パーティをした」・・・  ・・・

小学校に入る前の子が字も書いて 紙芝居を作るなんて!
Rといっぱい遊んできた甲斐が あったかな。
とても うれしかった。

どんなに小さなことであれ、創造的なことは みんなで褒めまくって
どんどんその力を 伸ばせたらいいなあ。
そういうことができる子は 内側からパワーが湧き出て
幼くても 生きる歓びの萌芽のようなものを 感じているだろう。

また、いっしょに紙芝居作ろうね!!!
「こんなことをする子は 見たことない、ぶーばあ効果だよ、きっと!」と姪。

私もRのその姿に 感動した。
子どもって なんてすてきだろう・・・

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いくつになっても 私のなかの子どものこころはなくならない、失われない。
シニアになっても 死の手前にいても 子どもの「魂」は 私と共にある。

そんな子どもの精神を豊かに描くなかで「大人」や「くに」のことを
小説の形にしたのが、高橋源一郎の本、
「ぼくたちはこの国を こんなふうに 愛することに決めた」
この本を読みはじめて また魂を打つ言葉の数々と出会っている。

この本を読む前には、内田樹「困難な成熟」を読んだが、
これもすばらしい本だった。
折々の人生のなかで、 再びこの本を手にすることがきっとあるはず。
示唆と思索に満ちた 豊饒な世界観に胸を打たれた。

高橋源一郎の本は 寓話的。
公立の小学校では 受け入れがたい個性豊かな子どもたちの姿が
生き生きと 描かれる。

毎日、釣りをする子。
だれも なにも言わず ときおり釣りをする子の隣に 
静かに座る先生・・・なにも言わず。

その子にとっては そのことが必要なのだ、きっと。
その時間、その空間、それらから すべてを受け取り終えたとき、
子どもは 釣り道具を片付けて 池から去って行く。

新しいことを はじめるために。
その姿は 感動的だ。
こういうとき、その時間(おわりとはじまり)を共に待てる大人の存在が 
絶対に必要なのだと思う。
「とっとちゃん」が通った トモエ学園の先生のように。

そんな不思議な学校?の子どもたちが 不思議な先生?から学ぶこと。
それが 実にすばらしい!!!
子どももすばらしいが 大人もすばらしい。

まだ読みはじめたばかりだが、魂がひき込まれてしまう。
こんな言葉に 出会う。

「では」肝太先生はいった。
「わたしの考える『おとな』についてはなしましょう。
『おとな』というのは『ひとり』ではなすことができるひとのことです。
たったひとり。条件というのは、そのひとに、名前があること。
他には、なにもいらない。

その人が歳をとっているとか、中学生であるとか、左足に障害があるとか、
大きな通信会社の課長をしているとか、そういうことはすべて関係なく、
ただ『ひとり』で、自分の名前を持っていて、それだけの条件で
なにかをはなす、あるいはなにかを考える、それが『おとな』であることです。」


う~ん、いいなあ。
もしかしたら肝太先生はカント?で 理想先生はルソー?かな。
ここまで読んで そんな気がした。
じゃあ、謎の園長ハラさんは・・・?

とにかく、おもしろい。
こういう子どもの視線で物語る本は 大好き!
私が数年前に読んで 深く感動した今話題の
「君たちはどう生きるか」も そういう本だった。

因みに 今年の芥川賞「おらおらでひとりでいぐも」
この本のテーマと心情、同世代の作者 若竹千佐子さんの
文学への情熱に打たれて 本を注文した。
早く読みたい!

小説を書けるなんて なんてすばらしいのだろう。
一生に一編、物語が書けたら、どんなに幸せだろうか。
by yuko8739 | 2018-02-02 00:41 | 読書 | Trackback | Comments(0)