よい映画を選んで 年に数回の自主上映を続けている我が映画の会。
大きな会場での上映ではなく、小規模な上映会のためのブルーレイ対応機器を
購入したので、手始めに会のメンバー宅で お披露目上映会を行うことになった。
私のいとこSは、長年の音楽ファンで、音楽機器やオーディオの達人。
中古良品をヤフオクなどで見つけて購入し、いい音でいい音楽を
聞きたいと願う知人や友人に 選んだ機器を紹介している。
このたびの機器購入は、すべてネットでSが選んだブルーレイ対応の
中古良品だ。この購入に際しては 前会長のS・Tさんが 経費を
寄贈してくれたので、会の負担は少なくて済んだ・・・ありがたい。
なにか会議などがあれば、すぐ集まる事務局長Tさんの家に9人が集合。
頼まれて私はいなり寿司20個を作り、きゅうりの漬物やトマト、
デザートのスイカなどを持参した。
Tさんは得意な巻き寿司を担当し、わが友は鶏肉のスモークハムや
麹漬けなど、手製のごちそうが並んだ。
みんなは「運動会みたい!すごいごちそうだね!」
この日は、この会の活動に興味を持った大学院生の若者K君も
やってきたので、さっそく室内に大きなスクリーンを
セットするのを、手伝ってもらった。
シニアの多い会に、きれいな眼をした、しなやかな動きの若者が加わると
それだけで会が華やぐ。
スクリーンやスピーカーなどオーディオ機器をセットして、
プロジェクターなどとつなぐ。
まず、食事をとってから上映することにして、はじめに初参加の
若者T君に、みな自己紹介。
今後の上映についての話が終り、「いただきま~す」
巻き寿司もとてもおいしく、我がいなり寿司も好評。
鳥スモークハムもおいしかったし、2種の漬物も人気だった。
みんなでにこにこ食べると なぜこんなにおいしいのだろう・・・
こういうひとときは 本当に幸せだと感じる。
愉しい夕食会のあとで、室内を暗くして 上映会がはじまった。
はじめに 秋の上映「チャルカ」のさわりをみた。
次にみた上映映画は、イギリスの女性参政権獲得の物語、
「未来を花束にして」
実話をもとに、1910年代のイギリスで参政権を求めて戦った、
女性たちの姿を キャリー・マリガン主演で描いたヒューマンドラマ。
実在の人物エメリン・パンクハースト役の名優メリル・ストリープや、
変幻自在の役者 ヘレナ・ボナム=カーターも出演。
暗い時代の過酷な女性たちの物語に 同性として強くひきつけられた。
そして女性監督が描いたのは、この1910年にイギリスで起きた
リアルなできごとだった。
女性たちは過激な戦いを仕掛け、牢屋ではハンストを行い、
社会のタブーや因習と 命がけで戦っていた。
これはすべて 歴史の事実だ。
深く心を打たれて みな感動した。
女性の参政権が認められ、普通選挙が行われたのは
イギリスで1928年、日本では、さらに大きく遅れて1945年だ。
ひとつの権利を得るための戦いは このように想像を絶する。
その時代に すべてをかけて行動した女性たちがいなかったら、
今のこの時代は 来なかったかもしれない。
深い感慨に 胸を打たれた・・・
このようにして 花束を手渡された私たちは、命がけで獲得した「権利」を
よもや無駄にしてはならず、しっかりと守らなければならないと、強く感じた。
(この映画出演の女優たち)
さて、秋の自主上映も決まった。
全国各地で自主上映が続いている、島田恵監督の「チャルカ」
「福島 六ケ所 未来への伝言」に引き続き、核のゴミ問題を描いた作品だ。
監督もまた この町にやってくる。
「チャルカ」は、糸車。
ガンジーが提唱し、インド独立運動のシンボルとなった
「チャルカ」(手紡ぎ糸車)を タイトルにつけたという。
さあ、秋の上映会に向けて また活動が始まる。
音もよくて 映像もきれいだったから、この上映機器はきっと
今後の小規模な上映会では 大活躍してくれるだろう。