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中国人強制連行の墨画展

先日友人に頼まれて、短時間だが ある展示会の会場係をした。
「墨描・中国人強制連行の図」という展示会だった。
作者の志村墨然人さんは、現在93歳で札幌在住。
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20代の頃、北海道後志管内の職場で中国や朝鮮から強制的に連れて
来られた人々の強制労働の現場を 目の当たりにした。
70歳になってから、「加害者」側にいた者として、
償いの思いを込めて 当時自分が見た情景を巨大な墨絵として
描きはじめた。
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中国人強制連行事件とは・・・
戦時中、日本国内の男性は軍隊にとられ、国内労働力が不足。
そこで日本政府は、当時侵略中であった朝鮮や中国から
めぼしい男性を強制的に日本に連れてきて、鉱山企業等に引渡し、
強制的に労働させた。

私たちが生きる北海道各地に、もちろんわが町にも強制労働があった。
歴史の暗部のなかで多くの尊い命が 犠牲になった。
我が町の港湾使役では 中国人1861人のうち564人が死亡。

砂浜などには大量の遺骨が 放置されていることが判明。
判明した遺骨だけで 240名に上る。
多くは家畜のように扱われ、食事もろくに与えられないまま、
過酷な労働で酷使され、病に倒れるもの、また、無惨に異郷で
虐殺された人々が あとを絶たなかったという。
遺体は粗末に扱われ、砂浜の穴で灯油をかけて燃やされた。

このようにして亡くなった方々の慰霊碑があり、
毎年市民によって 慰霊祭が行われている。

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志村さんの絵は、生々しい迫力で迫ってくる。
志村さんの目の前で起きた「現実」は、リアルだ。
その無惨、悲惨が ひしひしと伝わってくる。
描かれているすべての人物の眼には 瞳がない。

異様だが、これは人間のしたことと 志村さんは認めたく
なかっただろうか・・・
これは人ではなく 獣や鬼たちの世界。
人ではなくなったヒトの姿・・・そんな気がした。

人は人に これだけのことをしてしまう。
戦争だから・・・これが戦争の現実の姿だ。
命は 使い捨てられる。
志村さんの贖罪と無念、そして平和への祈りが 絵から立ちのぼる。

大型商店の日曜の午後、むごい墨絵に目を奪われ、
資料をじっと読んでくださった市民の皆さんに 感謝します。
ありがとう・・・
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by yuko8739 | 2017-06-07 11:21 | 社会 | Trackback | Comments(0)