わが自然の会主催、今年初めての自然観察会が行われた。
初回はいつも同じコース「春を探して」・・・
2日続いた冷たい大雨のあとで、最低気温も2度と低く。
寒さと雨で野の花は 傷んでいないか心配だった。
その日は幸いに晴れて 気温も日中は10度まで上がるという。
冬を超えて春に自分が今、生きていることを最もうれしく
実感するひとときだ。
最初の散策予定地は 何日か続いた低気温のせいで
カタクリはしっかりと身を守り 咲いているのはわずかだった。
すぐに次の予定地、太平洋岸の絶壁の落葉樹間を巡る遊歩道に向かう。
「地球岬緑地散策路」ここでは 春の妖精と呼ばれる野花たちを
ほとんとすべて見ることができる。
20名ほどのメンバーが海風に備えて しっかりと温かい上着を着込み、
散策路に入ると、すぐに目に入ったのはシラガゴケ?という木に着生する苔。
珍しいトイシノエンレイソウやコジマエンレイソウを発見。
キクザキイチゲやニリンソウ、エゾエンゴサク、カタクリなどが
次々と目に入る。しかし、やっぱり満開状態ではなく、咲き始めだった。
ここに多いオオバキスミレも散策路沿いに たくさん見つけた。
ここには 愛らしいタマゴケもあり、日の光を浴びて気持ちよさそうに
きらきらと輝いていた。
それでも空の青、樹幹から覗ける海の青が 美しく!!!
大雨のあとの快晴のなか、次々に花を見つけて皆の笑顔がこぼれる。
春はいいなあ、気持ちがいいね、そんなふうににこにこと散策は続く。
時折り、小鳥の美しい声に「これは、ウグイスかな?」
「シジュウカラも こんなにいい声で鳴くの?」
野鳥の会のSさんと、木々を見上げながら みんなで鳥も探す。
水の流れをせき止めた小さな池で、また、エゾサンショウウオの
卵塊やオタマジャクシを発見!
ぷよぷよの透明な寒天のような卵塊のなかに ひとつひとつの卵に
命がある、春に生まれるかけがえのない命。
そこには2種類のオタマジャクシが 黒い固まりにみえるくらいに
数か所に集まり 春の日を浴びていた。
春の命の迫力は すごい!
遠く函館方面の雪を抱いた駒ケ岳が 樹間から透けて見える。
春の海も なんと美しいことだろう。
わが町の観光名所でもある 外洋に面した絶壁の奇岩や
小さな入り江にも 心奪われる。
散策路は上がったり、下がったりして階段も多く、けっこう汗をかく。
ゆっくりと花と対話しながら 2時間ほどの散策は終わり、
弁当を持参した人が残って おいしくランチを楽しんだ。
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お昼の後で 居残り仲間を誘って湿地に野草を見に出かけた。
この湿地には、ミズバショウや もう終わりのエゾノリュウキンカ、
キクザキイチゲやニリンソウ、キバナノアマナなどが群生。
カタクリやエゾエンゴサクも 静かな広い湿地で
うれしそうに咲いていた。
ここは歴史的な遺跡がすぐそばにあり、時期になると 見事なシダレザクラも咲く。
その桜の下にも 公園周囲にもニリンソウの群生が広がっている。
GWの頃には 花見弁当を広げる人やスケッチブックを広げる人。
もちろんすごいカメラで桜を写す人もやってくる。
そこで今日の会の仲間と別れて 帰宅した。
故障した左ひざが少し痛むが この日の散策は魂が
春に向かって解放され 自然からの深い癒しを実感した。
神さま、すばらしい1日をありがとう・・・