人気ブログランキング |

支え合いながら

長いあいだ、もう数十年も つかず離れず続いた友情。
そんな友が 2ヵ月もの長い闘病のあと 生還した。

若い頃アパートで 子育てを通して 親しくなった。
孤独で人とうまく付き合えなかった私を なんのためらいもなく 
温かい心で受け入れてもらった。

互いに助け合い 支え合い 笑い合い。
子守りも頼み、お米や醤油まで 貸し借りした。

愚痴を聞いてもらい、ランチを作っては いつもいっしょに食べた。
お菓子やパンを焼いては 試食をくり返した。
困ったとき、苦しいとき、いつでもいっしょだった。
うれしいときも・・・


そして 時は流れ・・・子どもも いつしか大人になった。
私たちも すでにシニアとよばれる年齢になった。

姉のいない長女の私と、妹のいない彼女との間には 
心理的に「姉と妹」のような関係が存在していたように思う。
彼女は いつも私を守ろうとしてくれた。
私は そんな彼女を頼った。

友が闘病中と知ったのが 私が入院していたとき。
蒼ざめて 思考が停止した。
病室のベッドに寝ていて 夢をみた。

夢のなかで 私は彼女に言った。
「なぜ、知らせてくれなかったの?
水くさいじゃないの、何年つきあってきたの!」

私は泣いた。
涙が、ぼろぼろこぼれた。
そして泣きながら、目が覚めた。


退院して3日目に、数日前に退院した友と 会ってきた。
痩せていたが、眼の輝きは変わらない。
もっと静かで 小さくなっているかなと怖かったが、
彼女は 私のイメージそのまま、全く変わらなかった。 

闘病の様子を聞きながら すごい山をこんなふうに自力で超えて
ここにいるのだな・・・頼らない。負けない。
いかにも 彼女らしくて。



若い頃に、同じように赤ちゃんを抱きながら 
公園でおしゃべりをしていた私たち・・・
若い母親は 中年になり いつしか意識しないままで、
老年に差しかかっている。

「気持ちは からだの変化に気づけないよね。
からだは疲れて 思うようにならないのに・・・
気持ちは だいじょうぶと思ってしまう」と彼女。

老化とは 終わりのない病を背負いながらも 次々と
新しい病を 体験することなのかもしれない。

自分のあるがままのからだを これからは 受け入れていくしかない。
どんなに後悔しても 後戻りはできないのだから。
だれかの健やかな体と 取りかえるわけにはいかない。

友よ、長き友よ、
この体のままで 絆深く また共に生きていこう。
このままで、あるがままで。

病を得てのちに 新しい地平線も見えてくるかもしれない。
切ないもがきのあとの諦念や勇気、静かな湖のような達観に、
私たちは いつか辿りつくこともできるだろう・・・

すべて人生に起きることには 意味がある。

~死は必然、生は偶然~

私たちは すべて偶然の旅人・・・
トラックバックURL : https://yukotime.exblog.jp/tb/26333115
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by yuko8739 | 2017-01-19 17:58 | 友達 | Trackback | Comments(0)