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ゆうゆうタイム

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共に生きるために(相模原事件検証)1

相模原殺傷事件から1ヶ月。
様々な方法で 検証は進んでいる。

朝日新聞の記事~相模原事件が 投げかけるもの~
8月25日 「優生思想 連鎖する怖さ」
8月26日 「優生」消えても残る偏見
それらの記事を読んで、深く思うことがあった。

容疑者は「ヒットラーの思想が降りてきた」と語ったが。
以前、このブログにも書いたことだが ヒットラーの
ユダヤ人大量虐殺の前には 優生思想による障害者の虐殺が先行した。

以下 記事から引用
~ナチスドイツは 重い障害のある人を「価値なき命」とみなし、
「安楽死」計画(T4作戦)を遂行した。殺戮された犠牲者は20万人以上。
これに先立つ「遺伝病子孫予防法」で40万人が断種させられた。
これは後にユダヤ人虐殺の原因になったとされている。

「労働能力で人間の価値に優劣をつけ強者だけを残そうという優生思想は、
非障害者には、無縁に思える。だが、高齢者、病人と、弱者探しは連鎖する。
これが優生思想の怖さだ。」と語るのは、日本障害者協議会代表、藤井克徳さん。
 
治療不能な精神障碍者らを、「精神的死者」とし、安楽死は本人や
関係者にとっての救済なのだと主張した本が、影響を与えた。
それに加えてドイツ経済の混乱と低迷、障がい者への出費節減も
背景のひとつだ。

さらに医学界の事情として、「犠牲者の脳などは研究に利用できる」として、
大学精神科も積極的に関与し、多くの意思、看護師らが加担。

優生思想については「歴史的には、ナチス発祥でもナチス特有でもない」
と話すのは、市野川容孝・東大教授(医療社会学)
1883年に、イギリスのF・ゴルトンが優生学を提唱。

これは「よい資質」を持つ人が多く生まれ、「悪い資質」を持つ人は
生まれないようにする、ことを目指す学問だ。
アメリカ各州、スウェーデンなどでも1900年~30年代に断手種法が成立。
日本でも48年、優生保護法が成立した。


同法成立の背景には、敗戦後の将来不安と「民族復興」があった。
高度経済成長期には、技術革新に即応する優秀な国民を作るため、
人口政策に「遺伝素質の向上」が盛り込まれた。

優生保護法制定前から 国民優生法の不完全さは指摘されており、
優生思想に基づく条項の多くは残存し、断種など優生政策の実施は
強化されていくことになる。
by yuko8739 | 2016-08-28 10:48 | 社会 | Trackback | Comments(0)