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NHK ETV特集「ドイツの知られざる虐殺」

「それはホロコーストの"リハーサル"だった」
~障害者虐殺70年目の真実~NHK ETV特集(11月14日放送)


600万人以上のユダヤ人犠牲者を出し、
「人類史上、最大の悲劇」として語り継がれてきたナチス・ドイツによるホロコースト。

しかし、ユダヤ人大虐殺の前段に、いわば“リハーサル”として、
およそ20万人ものドイツ人の精神障害者や知的障害者、
回復の見込みがないとされた病人たちがガス室などで殺害されたことについては、
表だって語られてこなかった。

終戦から70年もの年月がたった今、ようやく事実に向き合う動きが始まっている。
きっかけの一つは5年前、ドイツ精神医学精神療法神経学会が
長年の沈黙を破り、過去に患者の殺害に大きく関わったとして謝罪したこと。

学会は事実究明のために専門家を入れた国際委員会を設置、
いかにして医師たちが“自発的に”殺人に関わるようになったのかなどを
報告書にまとめ、この秋発表する。

番組では、こうした暗い歴史を背負う現場を、日本の障害者運動を
リードしてきた藤井克徳さん(自身は視覚障害)が訪ねる。
ホロコーストの“リハーサル”はどうして起きたのか、
そして止めようとする人たちはいなかったのか・・・。
資料や遺族の証言などから、時空を超えていま、問いかけられていることを考える。

~以上は番組HPより引用~

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録画してあったこの番組をじっくり見て、何度も泣いてしまった。
戦争という時代には 一番弱いもの、小さいもの、声なきものが犠牲になる。
そのことを 強く実感した。

それにしても。
毎日黒い煙が立ち上る国内6カ所の施設に 日々バスで運ばれる人々が 
帰ってこないのに。
黒い煙は 戦場で死体を焼く匂いと同じだ、という者もいたのに。

その地域に暮らすものや 医療関係者のなかで その「虐殺」を
止めようとする人は いなかったのか。

これに先立っては優生思想に基づき「断手法」も施行された。
障害者は施設から 一歩も出ないと誓えば断種手術は免除された。
強制断種という屈辱と、一生家族と会えないまま施設のなかで
暮すという屈辱。思うだけで想像を絶する苦悩だ・・・

治癒できない患者を安楽死させる権限は「T4作戦」と名付けられ 
第二次世界大戦開始の1939年9月1日に、ヒトラーの極秘命令で
医療者に与えられた。

2年後の夏、家族が施設で殺されているとの噂がささやかれるなか、
ミュンスター司教クレメンス・アウグスト・フォン・ガーレンが、説教でこう語った。

「行われることは 障がい者を救済する恵みの死ではなく、単なる殺害だ。
貧しい人、病人、非生産な人、いてあたりまえだ。

私たちは他者から生産的だと認められたときだけ 
生きる権利があるというのか。

非生産的な市民を殺してもいいとするならば、
いま弱者として標的にされている精神病者だけでなく 
非生産的な人 病人 傷病兵 仕事で体が不自由になった人すべて、 
老いて弱ったときの私たちすべてを 殺すことが許されるだろう」

この説教の内容は 手書きでまたたくまに広まり、
防空壕のなかでも読まれた。
司教の説教から20日めに T4作戦の中止命令が出た。
市民として公然と声を上げたら 政府の行動を阻止する可能性もあったのだ。


しかし、ユダヤ人の強制収容所は おびただしい数のユダヤ人であふれていた。
「T4作戦」の方法が、大量殺人を実行するために 収容所に取り入れられた。
医師や看護師がシャワー室に誘導し、そこで毒ガスを出すという方法が 
ホロコーストに結びつき、600万という壮絶な虐殺が 行われてしまった。

国内6か所の障害者の医療施設では 障害者の殺人に中止命令が出たあとでも、
医療者の手によって 計画的餓死や薬剤投与で 虐殺は終戦まで続いたという。
それは どういうことなのだろう・・・

歴史家のハンス・ヴァルター・シュムール教授は こう語った。
「命の価値を尊重しなくなると 人を殺せてしまう。
これは過去の歴史ではなく、現在にもつながっています。

私たちは人間を改良しようと考えるべきではありません。
社会のなかに病、障害、苦悩、死が存在することを受け入れる
こういった意見が少なすぎます。

命に関する問題に直面したとき、他人の価値観に振り回されていないか。
それがもたらす結果まで想像できているかと自分に問う必要があるでしょう。」


重くて辛い番組だったが 歴史の事実を知ることができた。

命を粗末にする あらゆることに敏感に抗して 生きたいと思う。

それが人の道だと。
by yuko8739 | 2015-11-11 00:17 | 映画 | Trackback | Comments(0)
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