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ドラマ「Mother」の永遠

Mother放送最終日に、私は番組の掲示板の投稿で 思いがけない言葉に出会った。

ある方の投稿より 引用。

「~前略~
最終回 涙が止まらず感動の場面だらけでした。
もう終わってしまったなんて さびしくて悲しいです。
僕の唯一の楽しみであったMotherがなくなって 心に穴が開いてしまったようです。
生きがいだったといってもいいくらいです。
~略~
Motherは僕の人生を変えました。
感動すること、思いやり、愛情、親子 いろんなことを教えてくれました。
価値観や考え方、気持ちまで変えました。
~略~
将来、日テレに入って ドラマの現場に携わってみたいと思うようになりました。
まだ高校生なので難しいとは思いますが、日テレの採用試験を受けたいと思っています。
このドラマを 僕は絶対に忘れません。
Motherを胸に、これから先もがんばっていきたいです」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

優れたドラマは 本は 物語は このように 若者の未来を変える力さえ
持っていることを 深い感動と共に 私は実感・・・
人との出会いも 未来を変えるが、優れた芸術も 未来を変えるのだと思う・・・



私は今 このドラマに係わったすべてのスタッフに 感謝したい。
とりわけ 脚本の坂元裕二さん、この最高の物語を ありがとう・・・
台詞のひとことも 聞き漏らすまいと 耳をすましました。

毎回、どうしたら こんなにすてきな言葉を生み出すことができるのかと 
不思議なくらいでした。
繊細で本質的な あなたの紡ぐ「物語」に 心酔しました。



演出の水田伸生さん、長沼誠さん、
感情の繊細な表現を 細やかに描いていただき 私はその優しさに酔いました。

美しい映像と音楽、胸に永遠に残る撮影シーンばかり。
鮮明に心のスクリーンに残りました。
そして・・・わが町を このように描いていただいて 自分のなかに誇りが生まれました。

私にとって Motherは 人生の「宝箱」です。
水田さんの「どう伝えるかより、どう想像させるかだ」という言葉には 深く共感しました。

生きている限り 時おりこの箱を開いて あなたたちのメッセージに
耳を傾けたい・・・


そして・・・松雪泰子さん、田中裕子さん、芦田愛菜さん、高畑淳子さん、
精魂こめた最高の演技を こころから感謝します・・・
あなたたちの演技がなかったら この類稀なドラマは成り立たなかったでしょう。

芦田愛菜さん、あなたの5歳という年齢を超えた 迫真の演技を 誰も忘れはしない。
哀しく 切なく あなたは虐待されたれなを演じ、
愛らしく いとおしく 笑顔のつぐみを演じ、
すべてを超えたその表情に 引き込まれ続けました。

どこで あなたを見ても 私のなかで あなたは「つぐみ」です。
室蘭の養護施設 白鳥学園で お母さんと会える日を信じながら 暮らしている
あの女の子なのです・・・
あなたに与えられた天の才能を 感じない時はありませんでした・・・


高畠さん、すばらしかった、見事でした。
育ての母が 胸に抱く切ない愛を あなたはあふれる思いで演じた。
なおが 心を開くその日まで あなたの愛は 行方がなかったにもかかわらず。

施設で 一番扱いが難しい少女を選んだ あなたの心の広さと覚悟、
明るさと自信と包容力も 母性というものの 偉大な光そのものでしたね。


そして 松雪泰子さん、
あなたが なおさんを演じなければ このドラマはあり得なかった。
そのくらい 孤独で まゆを寄せてずっとひとりで生きてきた なおの人生は 
あなたそのもので。

うっかりさんに 母に捨てられたときのことを話すシーンでは、
あなたの哀しみが すべてを覆いつくし 辛くて 切なくて 
まるであなたの隣にいるように私は 泣きました。涙はとまりませんでした・・・

そして逮捕されるとき、つぐみ~と絶叫する あなたの姿には 
命をかけて娘を守る母性と、それを失う壮絶な悲しみに満ち溢れて。
そして その直後に あなたは始めて うっかりさんを「おかあさん」と
呼んだのでしたね・・・呼べたのでしたね・・・


田中裕子さん、ドラマのMotherのTの字が象徴した十字架は、
あなた そのものだった・・・尊い犠牲の姿。
そして 最後に そこになおさんが重なったように 私は感じました。
ふたりの十字架を 私は生涯忘れません。


吐く息ひとつ、視線の止め方ひとつ、からだの小さな動きひとつで感情を現し、
それを抑制する あなたの演技は すごいとしか 言いようがない。
あなたは まるで あなたの全存在をかけて はなさんに化身していました。
私は最高の敬意をこめて あなたに ひれ伏します・・・

母から生まれたすべての人の 母なるものの原型を あなたは演じきった。
強さと弱さ、意思と感情、抑制と爆発、守りと攻めの両極を 
豊かに 静かに おだやかに 演じきった。

この役を演じてくださって ありがとう。

このドラマで あなたと会うことは 至福のときでした。
あなたに会えて よかった・・・

あなたは 私の「理想の母親」でした・・・
生きている限り 私が胸に抱く 美しい理想そのものです。

ときどき 私は はなさんに抱きしめられたくなるでしょう。
「こっちへおいで・・・」と あの声で 言われたい。
そんな夢を みてしまう・・・


ドラマは 海の見える丘で なおが つぐみと別れるときに渡す手紙、 
20歳になった娘に宛てて書いた 手紙で終わる・・・

「・・・あのとき あなたの母になろうとしなければ 
きっと私も母に出会うことはなかったと思います。
あなたの母になったから 私も最後の最後に母を愛することができた。
不思議な運命を感じています。

あなたは知っていますか。
渡り鳥がどうして迷わずに目的地にたどり着けるのか。
たとえば鳥たちは 星座を道しるべにするのです。

北極星を中心とした大熊座、小熊座 カシオペア座、
星々をたよりにして 鳥たちは北を目指すのです。
鳥たちはそれを 雛の頃に覚えるのです。
雛の頃に観た星の位置が 鳥たちの生きるうえでの道しるべになるのです。

私は明日 あなたに別れを告げます。

会うことを許されない私たち、母と娘を名乗ることができない私たち。
それでも 私は信じています。
いつかまた 私たちが再び出会えることを。
いつかまた 手を取り合う日がくることを。

私と母が 30年の時を経て出会ったように、
幼い頃に手を取り合って歩いた思い出があれば 
それはいつか道しるべとなって 私たちを導き めぐり合う。

すれ違うそのとき、私はなんて声をかけよう。
向かい合って あなたと 何を話そう。
何から聞こう。
私が わかりますか?

(略)

つぐみ 元気ですか?
二十歳のあなたに出会うことを思うと、今から胸が高鳴り、
ひとり 笑みがこぼれてしまいます。
あなたとの明日を 笑顔で待っています。

あなたと出会えて よかった。
あなたの母になれて よかった。

あなたと過ごした季節、あなたの母であった季節、
それが私にとって 今のすべてあり、そしてあなたと 再びいつか出会う季節
それは私にとって これから開ける宝箱なのです。

愛しています。

母より  」
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Commented by まゅげ at 2010-06-25 11:14 x
はじめまして!
本当にすばらしいドラマでしたね。

手紙の内容、、読んでるだけで、泣きそうです。

そして、現実、虐待されているこどもがいなくなってほしいと心から願うばかりです。
Commented by yuko8739 at 2010-06-26 08:53
まゅげさん、コメントありがとうございます!この稀有な物語が終わっ 心に穴が開いた状態です・・・
ラストの手紙を書いたときも そして 読み返すときも 涙が流れます。
ドラマのどのシーンが 鮮やかに甦ります。
子どもが笑って 安心して暮らせる社会のために 大人が動き出さなくてはなりません・・・
まゅげさんと 同じように 私も祈り 行動し続けようと思います。共感のコメント、本当にうれしく 胸にしみる思いでした。ありがとうございました。またのコメントを 楽しみに待っています・・・  ゆう
by yuko8739 | 2010-06-25 08:03 | | Trackback | Comments(2)