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ゆうゆうタイム

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姫上りんご/情報弱者

台風がやってきて、心配だったのは この時期の果樹園のこと。
道内2か所、壮瞥と仁木の行きつけの果樹園が もう収穫の時期を迎える。
なんだか、親戚のように心配した。

やっぱり暴風で かなりの被害があったようだ。
収穫寸前のりんごが 落ちてしまったらしい。

生産者は こうした自然の脅威に 常にさらされている。
おいしい果物の後ろには 生産者の果てしない苦労の積み重ねが見えてくる。
収入に直結してしまうので、そのストレスは計り知れない・・・
しかし自然の変化や猛威には 打つ手もない。

それでも、幾度もの危機を乗り越えて また秋には
私の手に 宝石のような美しくおいしいりんごが手渡されるだろう。
まさに奇跡のように。


10月末には 大好きなリンゴ姫上を買いに 仁木町に行く。
年に1度のりんごツアーだ。
このりんごを愛する友達と ニセコ経由でまた出かける。

りんご好きな私が「人生最上で最高のりんご=姫上」が
食べられるのは、この時期だけ。
このりんごを食べる 約1ヶ月の幸せと恍惚を なんと表せばいいだろう・・・

酸味も強く、深い甘みと理想的なバランス。
カリコリとした堅い食感。
すべてのりんごに 金色の蜜がいっぱい。
紅く美しいりんご・・・

10月末には、このりんごを味わうことができる!
このりんごを味わうとき いつも生産者への感謝の思いがこみ上げる。
そして 秋の大地や空や風や太陽にも 静かに祈りを捧げたい・・・

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「アナログ」という 自作の恋愛小説の発表の席で、
ビートたけしが語った。

「スマートフォンは嫌い。
IT産業が世界中の人間に手錠をかけたと思っている。
便利だけど、貧富の差が開いたことへの影響も感じる。
なるたけアナログで行きたい」

この言葉が、魂深くに響いた。
IT機器のない暮らしは もう考えられない私だが、それでも 
ときどき「情報弱者」のことを 考えないわけではない。

ITや便利な機器や通信には、大きな費用もかかる。
それを使えない人や使いこなせない人にとって、この世のなかは
どんなに不便かと思う。

ここにビートたけしの言う「貧富の差」は 歴然だ。  
私たちが気づかないうちに、情報弱者のことを無視する環境になり、
置き去りにする社会になるのは、怖い気がする。

しかし一方で私たちは、便利な機器を自在に使って 
IT社会の恩恵を受け 幸せだと思っているが、やはりそれは
「手錠をかけられた」幸せだ。

そういう手錠人間よりは 「アナログ人」は より自由だ。
「アナログ人」の想いや行動は だれも予想できない。 
意図的に 操作もできない。
嗜好も分からないから 勧めることが不可能で。
なにかを買わせることも できない。

なにが幸せかは わからない。
スマホをいじれなくても 野花の名前を知り、飛ぶ鳥の行方に
想いを馳せ、秋の名月を見上げて時の経つのを忘れ、
人生を深く味わい、なすべきことがあり、隣人と幸いを分け合うアナログ人は
すべてが足りているだろう・・・スマホなど要らない。

ビートたけしは、本質を見抜く。
そして心根のやさしい男。
彼の書いた恋愛小説は 読んでみたい。
by yuko8739 | 2017-09-22 22:12 | 自然・季節 | Trackback | Comments(0)