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ゆうゆうタイム

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暴力から逃れて~支援の会20周年~

先日、DV被害者支援NPOの20周年記念祝賀会が盛大に行われた。
遠くからは、東京からのサバイバー、また道内各地のシェルター運営者、
行政担当関係者や精神科の医師、市内の女性団体と、多くの方々の参加があった。
子どもを連れて、あるいは年配の方々も DV被害の当事者が数多く参加した。

暴力という鎖から放たれて 自由になった女性たちは輝いてみえた。
暴力の後遺症と懸命に闘い、なにもないところから自立の道を
歩みはじめている彼女らの勇気に こころから拍手を送りたい。



私たち準備委員が4月から夜の会議を何度も重ねて練り上げた
祝賀会のプランが こうして今現実になった。
50ページもの20周年記念誌も 無事完成して会場で手渡すことができた。

1ページ、1ページ印刷して、それをページ順に重ねる作業は、
汗だくになりながら 数時間かかった。
原稿募集からはじまり、50ページもの原稿を打ち込んだPC担当者の方々、
目を皿のようにして 校正に集中したあの日。

20年で、1000人以上の女性たちがこのNPOのシェルターに助けを求め、
命と未来を救われた。
DVという言葉がほとんど知られていない時代に、ひとりの無鉄砲な
勇気ある女性が この町で「できるかも・・・はじめよう!」と、電話1本からスタート。

10年前からは、DV被害者の子ども支援もはじまった。
アメリカ「子どもの悲嘆のケア」で知られる「ダギーセンター」で研修した
スタッフが 子ども支援をスタートしたが、私は、今このスタッフとして協力している。

記念誌でも 当事者の女性たちが このNPOに救われた経緯を
自身の言葉で語っている。
胸を打たれる その言葉の数々・・・
涙なしには読めない、ひとりひとりの苦難の人生の物語。

暴力とは 人が人に対して行う行為のなかで 最も恥ずべきもの。
決して許されないもの。
断罪されるべきと、いつも感じる。
暴力は 許されない。
どんな地域の どんな理由の暴力も。
世界中から暴力がなくなることを 私は願っている・・・

祝賀会には並行して 当事者の女性におしゃれイベントが行われた。
「もう 何年も自分の服など買ったことがなかった・・・」
そういいながら プレゼントされた洋服を抱きしめる彼女たちに、
胸がいっぱいになり、涙がこぼれそうだった私。

会場には、この会に寄せられた美しいアレンジの花が数多く飾られた。
この花のように ひとりひとりが かけがえのない命。
そのままの自分で 輝くことのできる社会を創ることができたら。

そして 暴力から逃げてきた子どもたちの悲しみを癒すためには、
温かい眼で見守り、共に遊ぶ大人が必要なのだと実感する。
「あなたの存在が うれしい」ということを 大人は子どもに
伝えなければならない、深く共感しながら・・・

悲しいことや嫌なこと、苦しい日常から回復するためには、
優しい大人がそばにいて しっかりと目を見てほほ笑んでいなくては・・・ 

バイキング料理をお皿いっぱいに盛って おいしそうな笑顔の
子どもたちを見つめながら 私はこころのなかで呼びかけていた。
「また会おうね!また、いっぱい遊ぼうね!」と。

君たちのそばに、いるよ・・・
by yuko8739 | 2017-06-04 10:00 | 社会 | Trackback | Comments(0)